FINTOS!編集部では、5月8~9日と15~16日に主要マーケット指標を各日1つ取り上げ、テクニカル分析上の注目点を解説いたします。今後の投資戦略を考える上で、ご参考になれば幸いです。

最高値更新後下落、75日線で下げ渋る

 ナスダック総合指数は、今年2月高値形成後に米長期金利上昇等を受け12%強の調整をいれましたが、その後回復し、4月29日には一時史上最高値を更新しました。ただその後、再び調整となり、足元で75日移動平均線(5月6日:13573pt/ポイント)の水準まで下落しています。 

 過去の動きを確認すると、昨年9月に高値形成後約13%下落した際は、その後約3ヶ月に亘り上値を12000pt処に押さえられる一方で、下値は75日線を下値サポートとしながら切り上げる展開となりました。

 当時の動きを参考とすると、直近の調整は、過去の高値水準でいったん上値を押さえられた後の押しの動きと捉えられます。足元で既に2月高値から2ヶ月半が経過しており、この先、75日線や、足元13000pt台前半にある昨秋以降の上昇トレンド下限などを下支えとしながら、今年2月、4月と上値を押さえられた14000pt処の上値抵抗線突破を目指す動きが期待されます。上放れとなった場合は、15000ptの心理的フシや、昨年9月以降の上昇トレンド上限の水準に向けた上昇が考えられます。

(注1) 株価はザラ場ベース。直近値は2021年5月6日。図中の「〇日線」 とは移動平均線を指す。(注2)トレンドラインには主観が含まれていますので、ご留意ください。(注3)日柄は両端含む。 
(出所)ナスダックより野村證券投資情報部作成

この資料は、投資判断の提供を目的としたものではなく、一般的なテクニカル分析の手法について記したものです。テクニカル分析は過去の株価の動きを表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。 また、記載されている内容は、一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。

※次回の<チャートの声を聴く>では、米国長期金利を取り上げ、5月15日(土)19:00に配信予定です。

ご投資にあたっての注意点