本日引け後から16:00までに決算を発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄について、実績とQUICKコンセンサスの比較を行いました。本日は以下の銘柄になります。

日本電信電話 (9432)
東京海上ホールディングス (8766)
シスメックス (6869)
三井不動産 (8801)
三菱地所 (8802)

NTT、営業利益実績は市場予想を下回る 自社株買いを発表

 4-6月期の営業収益は、新料金プラン「ahamo」を中心に販売が好調で、特に若年層の獲得が進み前期比4.6%増でした。一方で、新型コロナの影響で国際ローミング収入や海外におけるSI(システムインテグレーション)収入は減少しており、営業利益は前年同期比微減益となりました。会社は発行済株式総数に対して上限2.76%の自己株式取得を発表しています。また、総務省の「公平競争の在り方に関する検討会議」の報告書が明らかになり次第、中期経営戦略の見直しを実施する予定としています。

東京海上HD、修正純利益は通期予想対比進捗率が39.4%に

 4-6月期の経常利益実績は、市場予想を大きく上回りました。4-6月期の修正純利益は1,672億円となり、通期予想に対する進捗率39.4%と好調に推移しました。国内損保における好調な保険引受や、海外における資産運⽤などが貢献し、会社計画を上回りました。通期見通しは従来予想が据え置かれました。

シスメックス、営業利益実績は市場予想を上回る 検査需要の回復が追い風に

 4-6月期の営業利益実績は、市場予想を上回りました。試薬は、検査需要の回復により、ヘマトロジー(血球計数検査)・尿分野が二桁増収となった他、コロナ関連検査も堅調でした。機器は、米国の納品遅延が段階的に解消したことや、フランスおよび新たな直販エリアの売上伸長により、ヘマトロジー分野が伸長しました。通期見通しは従来予想が据え置かれました。

三井不動産、4-6月期は減益も市場予想を上回る 商業施設や駐車場、仲介が回復

 4-6月期の営業利益は前年同期比減益となったものの、市場予想は上回りました。マンション分譲戸数の減少や今期から連結対象となった東京ドームが逆風となる中、商業施設やリパーク(貸駐車場)、リハウス(個人向け仲介)が回復し業績を下支えしました。業績推移は期初想定の範囲内として、2022年3月期通期の見通しは据え置きました。

三菱地所、4-6月期の営業利益が市場予想を上回る 不動産売却益が貢献

 4-6月期の営業利益は市場予想を上回りました。商業施設・ホテルは緊急事態宣言の影響は受けたものの、前年より改善しました。営業利益625億円のうち300億円はキャピタルゲインでした。通期見通しは従来予想が据え置かれました。

(注1)本日引け後16:00までに決算発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄のみ掲載している。すべてを網羅しているわけではない。QUICKコンセンサスは2021年8月6日時点。
(注2)画像はイメージ
(出所)日本経済新聞社、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

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