海外市場(12/13)の相場動向
コロナ警戒とFOMC前の様子見姿勢で、米株3指数は反落
13日の米国株式市場で、NYダウは前週末比-320.04ドル(-0.88%)の35,650.95ドルとなりました。S&P500指数は同-0.91%、ナスダック総合指数は同-1.39%となりました。この日は、新型コロナウイルスの感染拡大による警戒感が高まり、FOMCを翌日に控える中で、上昇機運に欠け、主要3指数は引けにかけて下げ幅を拡大し、この日の安値圏で取引を終えました。
本日以降の相場動向と注目点
日経平均先物CME終値は13日の日経平均株価の終値を下回る
日経平均先物CME終値は28,425円となりました。日経平均株価の12~2月の配当落ち約52円を考慮した場合、実質的なCME終値は28,477円と試算され、日経平均株価の前営業日終値(28,640円)を下回る水準です。13日の米国株式市場では、新型コロナウイルスのオミクロン変異株への警戒感が高まり、主要3指数が揃って反落しました。主に半導体関連株で構成されるフィラデルフィア半導体株指数が前週末比-2.56%となるなど、ハイテク関連株の下落が目立ちました。この流れが国内ハイテク株にどのような影響を与えるかに注目が集まります。
オミクロン変異株初の死者、ワクチンに関する論文発表
新型コロナウイルスのオミクロン変異株による感染が急拡大している英国で、13日に感染者の死亡が確認されました。改めて、感染拡大による世界景気への悪影響が意識されました。オックスフォード大学の研究者が発表した論文によると、オミクロン変異株はワクチンを2回接種した人に対し、感染を防ぐ効果を著しく引き下げるとのことです。オミクロン変異株の感染力が高いことを示す一方で、ブースター(追加免疫)接種の必要性を強調する結果となりました。
今夜からFOMC、テーパリング前倒し決定が予想
米国では、本日14日から15日にかけてFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。インフレ加速期間が長引くとの観測のもと、テーパリング(資産購入の段階的な縮小)の前倒しが決定されると予想されます。野村證券では、テーパリング加速の可能性は既に織り込まれていると考えており、2022年に2回の利上げ示唆に留まるようであれば、影響は限定的だとみています。
また経済統計では、米国で11月の生産者物価指数が発表されます。インフレ率や消費動向を予測する材料となる指標になるため、注目が集まります。
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