海外市場(12/29)の相場動向

 29日の米国株式市場で、NYダウは前日比+0.24%、S&P500指数は同+0.14%と上昇し、共に最高値更新となりました(NYダウは終値ベースで11月8日以来、S&P500指数は12月27日以来)。一方、ナスダック総合指数は同-0.09%と下落しました。アップルは前日比+0.05%と上昇し時価総額は2兆9,429億ドルと、史上初の3兆ドル企業まであとわずかです。

相場の注目点

本日は大納会

 日経平均CME先物は28,810円と、日経平均株価の前営業日終値(28,906円)を下回る水準です。本日は東証大納会です(終日取引)。本日の日経平均株価が、2020年末の終値である27,444円を上回って終えれば、年末の株価としてはバブル崩壊後の過去最高値である1989年末の以来の32年ぶりの高値となります。

半導体製造装置市場に注目

 29日の米国株式市場では、大型テクノロジー株の一角は軟調に推移しました。昨日の東京市場では、日経平均株価の構成比でファーストリテイリングに代わって先日トップとなった東京エレクトロンなどの半導体関連株が指数の重石となったことから、本日も同セクターに注目です。なお、SEMI統計によると、2022年3月期上期(2021年4~9月期)の半導体製造装置市場は前年同期比43%増の515億ドルとなりました。野村では22年も同市場が成長を続けると見込んでいます。

米国の新型コロナウイルス新規感染者数増加に注意

 29日の米国市場で、NYダウ構成銘柄ではナイキや薬局大手のウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスなどの小売株が堅調に推移しました。しかし、米国では1日当たりの新型コロナウイルス感染者数の7日間平均値が過去最多を更新しています。NY州ではコロナ入院患者数が20年4月以来の高水準になるなど医療施設の逼迫の可能性が示唆される中、休暇期間中の感染拡大も懸念されています。年末年始の米消費動向には引き続き注視が必要です。

休場中は中国12月政府版PMIが発表

 年末年始で、東京市場は12/31から1/3が休場となります。年末に発表される経済指標では、12/31の中国12月政府版PMIが注目されます。中国では石炭と半導体の供給制約が若干改善しているものの、環境規制や住宅市場の減速が国内生産を抑制する要因となっています。また、12月に入り西安でロックダウンが開始されており、新型コロナの感染再拡大による消費・サービス業の活動への影響に注目です。

FINTOS!編集部オリジナル記事

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