海外市場(1/6)の相場動向

米国は雇用統計を控え、小幅なレンジで推移

 NYダウは前日比-0.46%、S&P500指数は同-0.09%、ナスダック総合指数は同-0.12%と主要3指数は揃って下落しました。この日のNY主要指数は日中の値動きは小幅なレンジでの推移となりました。7日発表の雇用統計を控え、様子見の展開となりました。ナスダック総合指数は5日に2020年9月以来の大幅下落となりましたが、6日の半導体関連株や大型テクノロジー株の一角には自律反発の動きなども見られ指数の下げ幅は限定的となりました。

本日以降の相場注目点

日経平均CME先物は日経平均株価の前営業日終値を上回る

 日経平均CME先物は28,705円となりました。日経平均株価の前営業日終値(28,487円)を上回る水準です。6日の東京市場では、5日に米国でバリュエーションの高いハイテク銘柄を中心に大幅安となった影響を受け、日経平均株価は前日比844円安となりました。6日の米国市場では、主要3指数は下落したものの、半導体関連株で構成されるフィラデルフィア半導体株指数が反発していることから、東京市場でも半導体関連株が相場の支えとなるか注目が集まります。

6日の米国10年債利回りは上昇

 6日の東京市場では日経平均株価が前日比で844円下落する一方で、東証33業種別では保険業が上昇しました。米国債利回りの上昇が株価の支えとなりました。6日の米10年債利回りは一時1.75%台に上昇し、2021年の最高水準に接近する場面もありました。米長期金利上昇が、低金利下で株価のパフォーマンスが良好だった米国テクノロジー株や、日本の金利敏感株の値動きに影響を与えるか注目が集まります。その他、本日はFRB高官の講演が相次ぎます。5日の米国市場ではFOMC議事録が債券利回りを上昇させ、株価を押し下げる要因となりましたが、本日の講演でどのような見解が示されるか注目されます。

米国の12月雇用統計に注目

 本日の注目点は、米国の12月雇用統計です。2020年3月から感染が拡大した新型コロナによって、米国では2,200万人以上の雇用が失われました。その失われた失業者を分解すると、失業者と非労働力人口に分けられます。失業者というのは失業しても求職活動をしている人のことで、このかなりの人は復職しており、11月の雇用統計では、失業率が4.2%と低い水準になっています。一方、働く意欲を失った非労働力人口は労働市場に戻っておらず、これが賃金上昇につながっています。足元では、加速しているインフレとそれに対応する金融政策が注目が集まっている中、インフレ圧力を高めることになり、注意が必要です。11月の雇用統計では、労働参加率が61.8%となっています。12月の雇用統計では、市場から注目される非農業部門雇用者数に加えて、労働参加率にも注目です。

国内では3県に「まん延防止重点措置」が適用を決定される見込み

 国内では6日、新型コロナの感染者が午後7時半時点で新たに4,475人確認されました。4,000人以上となるのは約3ヶ月ぶりです。政府は本日、新型コロナの感染が拡大している沖縄、広島、山口の3県について、「まん延防止等重点措置」の適用を決定する見込みです。年末年始のJR利用者(新幹線と在来線特急)が前年の約2.5倍以上となるなど、外出活動の回復が報じられていましたが、今後、移動や経済活動の制限が広がれば、景気の下振れリスクなどが高まるため、引き続き新型コロナの感染状況には注意が必要となります。

FINTOS!編集部オリジナル記事

・前日の号外:【号外】日経平均株価844円安、その背景は?

・前日の特集:【2022注目イベント】「米中間選挙」はバイデン大統領の信任投票?

・前日の特集:マーケット関係者に読まれた野村レポート10選(1/6)

・前日の注目レポート:FINTOS!編集部が選んだ本日の野村レポート(1/6)

・今後の配信スケジュール:【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事の配信スケジュール

ご投資にあたっての注意点