海外市場(1/20)の動向

米主要3指数は下落

 20日の米国株式市場で、NYダウは前日比-0.89%、S&P500指数は同-1.10%、ナスダック総合指数は同-1.29%と主要3指数は揃って下落しました。NYダウは5日続落、S&P500指数とナスダック総合指数は3日続落です。1月に入ってから上昇傾向となっていた米長期金利が一服したことから株式市場は上昇する場面もありましたが、来週にFOMCを控えており、米国金融政策への不透明感もあり、引けにかけて主要3指数は急速に下げ、マイナス圏に転じました。

ネットフリックスが決算発表

 20日、米国時間の引け後にネットフリックスが2021年10-12月期の決算発表をしました。実績は売上高、純利益共に前年比で増加しましたが、3ヶ月間の会員の純増数が会社予想には届かず時間外取引で株価は下落しています。

相場の注目点

米国では半導体株が軟調

 日経平均先物CME終値は27,500円となりました。日経平均株価の前営業日終値(27,772円)を下回る水準です。米国株式市場で米国長期金利が一服したことや、決算発表後のASMLホールディングスが前日比で上昇したことなどが半導体関連株の支えとなった場面もありましたが、引けにかけてフィラデルフィア半導体株指数が前日比-3.25%と失速しており、東京市場でも半導体株の動向に注目が集まります。

20日まで東証REIT指数は11日続落

 20日の東京市場では、日経平均株価が3日ぶりに反発した一方で、東証REIT指数は11日続落となりました。特に、米金利の上昇とそれに伴う市場センチメントの悪化から19~20日の2日間で東証REIT指数は127ポイント下落し、1839ポイントで引けました。野村では、J-REIT各社の安定的な配当創出力に加え、底堅い実物不動産売買環境等に鑑みれば、配当利回りなどのバリュエーション指標は機能すると見ており、加重配当利回りで4.0%超となる1800ポイント程度が東証REIT指数の下限値となる可能性も考えています。20日は米国10年国債利回りが落ち着きを見せており、東証REIT指数の反発のきっかけとなるか値動きには注目が集まります。

新型コロナの新規感染者が過去最多

 21日に国内では新型コロナの新規感染者が2日連続で4万人越えとなり、過去最多を更新しました。政府は本日21日から2月13日まで「まん延防止等重点措置」を東京都など13都県に適用します。また、重点措置を巡っては他の県なども国と協議を進めています。一方、海外では英国に続き米国やユーロ圏などでは新規感染者数にピークアウトの兆しが見え、金融市場への影響は漸減傾向にあるとの見方もありますが、新型コロナの感染拡大の影響からトヨタ自動車が21~24日に国内で最大11工場21ラインの一部停止などを明らかにするなど、企業には業績への重石となる可能性もあるため引き続き感染状況には注視されます。

FINTOS!編集部オリジナル記事

・レポート紹介記事:FINTOS!編集部が選んだ本日の野村レポート(1/20)

・前日の特集:海外投資家は12月に2カ月連続で売り越し(株式需給解説)

・今後の配信スケジュール:【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事の配信スケジュール

ご投資にあたっての注意点