海外市場(1/24)の動向

FOMCへの警戒感とウクライナ情勢で乱高下

 24日の米国株式市場で、NYダウは前週末比+99.13ドル(+0.28%)の34,364.50ドルと7営業日ぶりに反発しました。S&P500指数は同+0.27%、ナスダック総合指数は同+0.62%となり、主要3指数は揃って上昇しました。この日は、FOMCの結果発表を前に、FRBによる金融政策の正常化への警戒感も株式市場の重石となったほか、ウクライナ情勢の緊迫化により、NYダウは一時1,100ドル超下落する場面もありましたが、午後に入り急速に下げ渋り、上昇に転じて取引を終えました。

 米国務省は23日、ウクライナに滞在する米大使館員の家族に国外に退避するよう命じました。また、24日に米国防総省のカービー報道官は、必要なら北大西洋条約機構(NATO)部隊を支援するため8,500人の米軍部隊の準備をしたと明らかにしました。現時点では同部隊の展開で決定を下していないと報じられているものの、ウクライナを巡る地政学的リスクが高まっています。

 1月の米マークイットPMI(サービス業)は50.9となり、市場予想を下回りました。労働力不足や従業員の欠勤などで経済活動が抑制されたことが背景にあります。想定以上に悪化した経済指標を受け、NYダウは下げ幅を拡大し、一時前日比1,100ドル超下落する場面もありました。

相場の注目点

日経平均先物CME終値は前日終値を下回る

 日経平均先物CME終値は27,275円となりました。日経平均株価の前営業日終値(27,588円)を下回る水準です。足もとのドル円相場は1ドル=113円90銭台と、前日の15:00時点の113円80銭台からほぼ横ばいです。

 昨日の米国株式市場では、NYダウが前日比一時1,100ドル超下落した後、プラスに転じるなど不安定な動きとなりました。この流れが日本株にどのような影響を与えるか注目されます。また今日から日米の決算発表が本格化します。主要企業の動向に注目です。

今日からFOMCが開催

 直近はFOMC開催を前に金融政策正常化への警戒感から軟調な展開が続いていました。今夜より開催されるFOMCでは、事前の報道などでは次回会合(3月15~16日)での利上げ開始の可能性が示唆されると見られています。また、パウエルFRB議長による足元のインフレ加速に対する見解にも関心が集まります。野村では、FRBは1月のFOMC会合で早期にテーパリング(資産買入の段階的縮小)を終了することを決定し、3月半ばではなく2月半ば以降に資産買入を停止することになると見ています。また、バランスシートの正常化については、7月のFOMCで自然減が発表され、8月から縮小される可能性が高いと見ています。

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