①日本:主要企業の決算発表が相次ぐ

今週の振り返り

 FRBによる利上げペース鈍化への期待から米長期金利が低下し、米国株が上昇しました。これを受け、日経平均株価は堅調に推移しました。

来週の展望

 引き続き、主要企業の決算発表が相次ぎます。今週は、中国の景気減速などにより、通期見通しを引き下げる企業が一部散見されましたが、価格転嫁の進展や円安を背景に通期見通しを上方修正する企業が目立ちます。良好な決算内容が確認されれば、日本株の上昇要因となるでしょう。

 米国では、11月のFOMC(11月1-2日)が開催されます。結果を受け、米国株、米長期金利がどのように反応するかが、日本株にとっても重要です。

(投資情報部 澤田 麻希)

②米国:FOMCでは今後の政策金利についての説明が注目される

今週の振り返り

 好決算や金利低下でNYダウは上昇も、大手情報技術企業の低調な決算でナスダック総合指数などは後半に下落しました。

来週の展望

 FOMCが開催されます。今回は0.75%ポイントの利上げが予想されますが、次回以降の利上げペースについて、議長会見などで言及があるか、注目されます。

 重要経済指標では、10月ISM製造・非製造業景況指数、10月雇用統計などが発表されます。

 来週も米企業の決算発表が続きます。これまでの発表では、グローバル企業はドル高の影響がみられ、加えて2022年10-12月期以降について慎重な見通しを示す事例が多く、今後も注意してみていきたいと考えます。 

(投資情報部 村山 誠)

③新興国:ブラジルのPMIに注目、トルコは高インフレ継続でも利下げへ

今週の振り返り

 米FRBの利上げペース減速観測から円高ドル安となり、新興国通貨は対円では軟調、対ドルでは底堅い推移となりました。

来週の展望

 11月1日にブラジルなど主要新興国の10月PMI、3日にトルコの10月CPIが発表されます。ブラジルではインフレピークアウトの兆しを受けて政策金利が据え置かれ、政府の景気刺激策もあって、景気は堅調です。一方、需要の先食いとの見方もあり、景気動向が注目されます。トルコでは9月CPIが前年比+80%超となり、高インフレが継続すると見られますが、2023年の大統領選に向け、景気浮揚を優先するエルドアン大統領の政治的圧力により、利下げが続く見通しです。

(投資情報部 岩崎 晴弥)

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