2015年以降のトレンドラインを円安方向にブレイク

 ドルは対円で、今年3月末に110円台にのせ、109円前後の水準にある2015年以降の下降トレンドラインを、上(円安方向)にブレイクしました。この先まずは、2017年以降上値を抑えられてきた112~114円の水準を突破できるか注目されます。

8年高値サイクルを参考とすると、2年程度上昇が続く可能性

 ドルは対円で1975年以降、約8年のサイクルで高値をつける傾向がみられます。前回のサイクル高値は2015年6月高値(125.66円)であり、次のサイクル高値は2023年春頃になると試算されます。

 過去のサイクルにおいては、高値をつける2~4年前から上昇トレンドがスタートしています。足元の上昇の動きが、次のサイクル高値(2023年春頃)形成に向けた大きな上昇波動につながっていく可能性が考えられます。

 また、今後目指す水準としては、前回のサイクル高値(2015年6月:125.66円)や、前々回のサイクル高値(2007年6月:124.14円)のある125円前後の水準が挙げられます。

(注1)直近値は2021年4月2日。数値は日銀公表値で東京市場、取引時間中ベース。日柄は両端含み。(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本銀行、各種資料より野村證券投資情報部作成

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