東証マザーズ指数とは

 東証マザーズ指数は、成長企業向けの市場である「マザーズ市場」に上場する株式を対象とする指数として誕生しました。2022年4月の東証市場区分再編によりマザーズ市場自体は廃止となりましたが、東証マザーズ指数は2022年4月以降も引き続き算出されています。

 現在の市場区分では主にグロース市場に上場している株式で構成されています。グロース市場は、高い成長可能性をもつ企業が多い一方で、事業実績の観点で相対的にリスクが高い企業向けの市場です。

12ヶ月線上放れとなれば、2倍超に向けた上昇トレンド入りか

 月足チャートをみると、2020年10月に1365ポイントで高値を形成した後に下落傾向となり、2022年6月に615ポイントで安値を形成しました。この安値は2012年以降の長期上昇トレンドラインとほぼ同水準にあり、調整十分と捉えられ大底を形成した可能性が高いと考えられます。

 2022年6月安値形成後は上昇基調となり、11月には12ヶ月移動平均線を超えてきました。

 12ヶ月移動平均線は、前回の中長期的下落局面である、2018年1月高値から2020年3月安値までの期間において、上値抵抗線として機能しました。

 当時の動きを参考とすると、この先12ヶ月線を月末値で明確に上放れとなれば、これまでの下落局面が終わり、本格的な上昇トレンド入りの可能性が高まったと考えられます。

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 なお過去の本格上昇局面を振り返ると、2020年3月安値形成後、2020年10月高値にかけて株価は2.5倍となりました。また2012年6月安値形成後は、2013年5月高値にかけて株価は3.6倍となりました。

 今回、2022年6月安値を大底として、この先12ヶ月線を明確に上放れし、本格上昇局面入りとなるか注目されます。

(注1) 直近値は2022年11月21日時点。 (注2)日柄は両端を含む。(注3)トレンドライン等には主観が含まれておりますのでご留意ください。
(出所)東京証券取引所より野村證券投資情報部作成

この資料は、投資判断の提供を目的としたものではなく、一般的なテクニカル分析の手法について記したものです。テクニカル分析は過去の株価の動きを表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。 また、記載されている内容は、一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。

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