海外市場の振り返り

 米主要3株価指数は揃って下落しました。中国で厳しい行動規制を伴うゼロコロナ政策に対する抗議活動が行われており、中国の新型コロナを巡る混乱に対する懸念に加え、FRB高官の発言から積極的な利上げに対する警戒感が高まったことが株式市場の重石となりました。

相場の注目点 

 中国で新型コロナの感染者数が増加し、過去最多を更新しています。一部主要都市ではロックダウン(都市封鎖)や行動規制が実施され、また厳しい措置に対して抗議活動が行われていることから、中国やグローバル経済への悪影響が懸念され、株式市場の重石となっています。12月には、中国共産党が翌年のマクロ経済運営方針について討議し、決定する中国経済工作会議が予定されており、ゼロコロナ政策の見直しが盛り込まれるか、注目されます。

本日のイベント

 本日は、NRF(全米小売業協会)が、感謝祭週末の小売売上の状況について会見を行う予定です。米国では、感謝祭週末から、米国経済にとって重要な年末商戦が本格化します。ここ数年は、商戦開始の前倒しが行われており、特例日だけの売上動向をみると、伸び悩んでいる可能性があります。今後、調査会社や各メディアから年末商戦についての結果発表や報道が行われるとみられ、これらを通じて売上動向を確認していく必要があります。年末商戦が好調に推移するかは、今後の米国経済動向を探る上で重要です。

(投資情報部 澤田 麻希)

(注) データは日本時間2022年11月29日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月で、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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