海外市場の振り返り

 目新しい材料がない中で、来週のFOMCを前に利上げや景気への思惑が交差する動きとなりました。S&P500指数11業種の騰落を見ると、原油価格が下落したことでエネルギーセクターが下げ、コミュニケーション・サービスや情報技術も合わせて2%強下げるなど、景気減速を懸念した景気敏感株の下落が目立ちました。米国国債利回りも中期の2年国債利回りが上昇する一方、長期の10年国債利回りが低下するなど、利上げが一段と進むことによる景気減速を織り込むような反応となりました。

相場の注目点 

 日本時間午前9時に締め切られる、米ジョージア州上院議会選挙の決選投票に関する開票速報が注目されます。民主党候補が勝利すれば、バイデン政権の政策基盤強化につながり、政権安定を好感して米国株の先物などが反応する可能性があります。ドル円相場での円高にここ数日歯止めがかかりつつあります。円高にブレーキがかかれば、製造業を中心とする日本株の下支えになるとみられます。

本日のイベント

 本日昼頃に中国で11月の貿易統計が発表されます。新型コロナの感染再拡大により、経済活動が抑制されていたことから、10月の実績から輸出入が鈍化していることが予想されていますが、その結果と市場の反応が注目されます。

(投資情報部 小髙 貴久)

(注) データは日本時間2022年12月7日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月で、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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