海外市場の振り返り

 FOMC(米連邦公開市場委員会)で0.25%ポイントの利上げが決定されました。声明文では継続的な利上げが適切と表明されたものの、パウエルFRB議長が「引き締め過ぎは望んでいない。インフレ鎮静化が始まった」と述べ、5月で利上げ停止や、景気のソフトランディングを期待する見方が広がり、主要3指数は揃って上昇しました。

相場の注目点 

 FOMC結果発表後、米国債金利が2年、10年ともに低下しました。野村の池田チーフ・エクイティ・ストラテジストは「FOMC結果をハト派的と解釈したというよりは、利上げ想定が追加されるというタカ派サプライズがなかったことへの安堵に見える」「3月会合で利上げ打ち止めという織り込みが強まっていたが、空振りに終わってもショックはなかったようだ」とコメントしています。野村では、グローバルな金利低下トレンドを根拠に日本株はグロース優位と見ており、この点は今回のFOMCでサポートされたと言えそうです。次の大きなイベントは日銀正副総裁人事となります。来週中にも報道観測が出てくる可能性がありますが、現行の金融政策のフレームワークを立案した雨宮現副総裁の総裁就任が濃厚となれば、市場は円金利についても安定を織り込み、「日経平均売り、銀行株買い」の日銀トレードは逆回転(=日経平均買い)が予想されます。

本日のイベント 

 本日は米国で大手テクノロジー企業の決算が相次ぎます。日本市場への影響も大きいと想定され、市場の注目が集まります。

(投資情報部 小野崎 通昭)

(注)データは日本時間2023年2月2日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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