米国の代表的な株価指数であるS&P500指数において、三つの条件が揃った場合、年間でのパフォーマンスが良好となる傾向がみられます。

三つの条件の一つ目は、前年のクリスマスラリーのパフォーマンスがプラスであることです。クリスマスラリーとは、米国で年末の節税売りが一巡するクリスマス前後から1月にかけて株価が上昇しやすい経験則、いわゆるアノマリーのことです。サンタクロースラリーとも呼ばれます。2つ目の条件は、年初から5営業日のパフォーマンスがプラスであることです。そして3つ目の条件は、1月月間のパフォーマンスがプラスであるということです。米国では、年初の5営業日や1月月間のパフォーマンスが、年間のパフォーマンスを占うという、経験則があります。

1950年以降のS&P500指数において、これら三つの条件がすべてそろった場合、90%以上のケースで年間パフォーマンスがプラスとなっていました。また、2022年までの過去10年で3つの条件を満たした4回のケースでは、2018年を除き、高い年間パフォーマンスを記録していました。

2023年は1月の月間のリターンがプラスとなったことで、すべての条件が揃いました。過去の経験則を参考とすれば、2023年の相場についても期待できそうです。

(野村證券投資情報部 東 英憲、岩本 竜太郎)

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