FINTOS!編集部では、ゴールデン・ウィーク特集として、日本株時価総額ランキング上位20銘柄のチャート分析を行いました。

 週足チャートを用いて、チャート分析上の注目点を記しています。連休後の投資戦略を考える上で、ご参考になれば幸いです。

※時価総額ランキングならびにチャート分析は、2021年4月22日時点のデータを基に作成しています。

10位:信越化学工業(4063) 化学/8.1兆円

 当社は、塩化ビニル樹脂、半導体シリコンウエハで世界首位の企業です。

 当社の株価は、今年に入り、一進一退の動きとなっています。この先、昨年以降下値サポートとなってきた13週線を再び割り込んだ場合は、今年3月安値(16965円)や、昨年3月以降の上昇幅に対する1/3押し水準(16290円)で下げ止まりとなるか注目されます。

 一方仮に、今年4月高値を奪回して上値追い再開となった場合は、今年1月~3月の下落幅に対する倍返し水準(22455円)などがある23000円前後の水準が、さらなる上値メドとして挙げられます。

9位:任天堂(7974) その他製品/8.2兆円

 当社は、ソフトウェアゲームを主体とした総合娯楽エンターテインメント会社です。

 当社の株価は、今年2月高値形成後、調整含みの動きとなっています。この先、昨年11月や今年3月安値形成時に下値サポートとなった26週移動平均線を割り込んだ場合は、52週線や、2018年12月以降の上昇幅に対する1/3押し水準(55571円)などがある、55000~57000円前後の水準が最初の下値メドとして挙げられます。

 一方、調整一巡し今年2月高値(69830円)奪回となれば、2007年11月につけた史上最高値(73200円)更新に向けた動きが期待されます。

8位:日本電産(6594) 電気機器/8.3兆円

 当社は、精密小型モータ、車載製品などを製造する世界トップクラスの総合モータメーカーです。

 当社の株価は、今年2月以降調整含みの動きとなっています。この先、26週線を下放れる展開となった場合は、今年3月安値(11765円)や、昨年3月以降の上昇幅に対する半値押し水準(10006円)などが、下値のメドとして挙げられます。

 一方仮に、調整一巡し今年2月高値奪回となれば、さらなる上値メドとして、今年2月~3月下落幅の倍返し水準(18585円)などが、さらなる上値のメドとして挙げられます。

7位:リクルートホールディングス(6098) サービス業/8.6兆円

 当社は、HRテクノロジー事業、メディア&ソリューション事業、人材派遣事業を3本柱として展開しています。

 当社の株価は、今年2月以降上昇一服となりました。今後の押しのメドとしては、26週線や、昨年4月以降の上昇幅に対する1/3押し水準(4458円)が挙げられます。

 一方仮に、調整一巡後今年2月高値を奪回となれば、この先昨年2月~4月の下落幅に対する倍返し水準(6989円)に向けた動きとなると考えられます。

6位:ファーストリテイリング(9983) 小売業/9.3兆円 

 当社は、「ユニクロ」などを展開し、機能性とリーズナブルな価格、豊富な色やサイズが消費者の支持を得ています。

 当社は今年3月以降調整し、26週線を挟んだ攻防が続いています。この先下値模索が続いた場合は、次の下値メドとして、52週線や昨年3月以降の上昇幅に対する半値押し水準(75205円)がある75000円前後の水準が挙げられます。

 一方、調整一巡し13週線を奪回となれば、2021年3月高値に向けて戻しを試す動きが期待されます。

(注1) 株価は修正株価でザラ場ベース。直近値は2021年4月22日。図中の「〇週線」 とは移動平均線を指す。  (注2)株価表記について、2014年7月以降、一部の銘柄の呼値の単価変更により、小数点以下第1位まで表記しているものがある。(注3)トレンドラインには主観が含まれていますので、ご留意ください。またご投資に際しては、企業業績や投資尺度などテクニカル以外の要素についてもご確認ください。 
(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成

この資料は、投資判断の提供を目的としたものではなく、一般的なテクニカル分析の手法について記したものです。テクニカル分析は過去の株価の動きを表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。 また、記載されている内容は、一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。

※「<GW特集>チャート分析④時価総額1-5位」は、明日5月5日(水)8:30に配信予定です。

ご投資にあたっての注意点