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2023/11/08 19:00
【銘柄ランキング】投資家に買われた「配当利回り3%以上」銘柄は?トップ20を紹介(2023年8-10月分)
メガバンクや高炉メーカー、海運大手などがランクイン メガバンク3社がトップ20にランクインしました。1位は三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、12位はみずほフィナンシャルグループ(8411)、そして17位は三井住友フィナンシャルグループ(8316)です。日本銀行は10月31日の金融政策決定会合で、YCC(イールドカーブ・コントロール、長短金利操作)の運用をさらに柔軟化することを決定しました。これは長期金利の上昇を招く可能性があり、銀行株にとってはポジティブな要因となるでしょう。さらに、円債の利回りが上昇すれば、新規の円債への投資や固定金利型貸出の利回りなどが上がる可能性があり、銀行のコア収益の改善も期待できます。 高炉メーカー3社もトップ20にランクインしました。日本製鉄(5401)が3位、神戸製鋼所(5406)が4位、JFEホールディングス(5411)が18位です。鉄鋼セクターでは、鉄鋼主要原料である原料炭価格の急上昇とアジア市場の鋼材価格の低迷により、スプレッド(利ざや)が悪化しています。ただし、野村證券は極端に低いスプレッドは長続きしないと予想しています。 海運大手3社もトップ20に名を連ねました。商船三井(9104)が5位、川崎汽船(9107)が15位、日本郵船(9101)が16位です。海運セクターでは、コンテナ船事業の営業収支がスポット(随時契約)運賃の下落により収支均衡の状態と推察されますが、減便の進展により、アジア―欧州航路では複数企業で値上げも予定されています。コンテナ船以外では、自動車船事業が好調なほか、ドライバルク(ばら積み)船では市況が回復しています。 (FINTOS!編集部) (注1)画像はイメージ。(注2)各種データは2023年10月31日時点。(出所)各種資料より野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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2023/11/08 12:00
【#ハイブリッド車】AI抽出15銘柄/ホンダ、トヨタ、SUBARU…
世界的にハイブリッド車への需要が高まる トヨタ自動車(7203)が11月1日に発表した決算は、2023年7-9月期の営業利益が前年同期比2.6倍の1.44兆円となり、野村予想の1.01兆円を大幅に上回る好決算でした。競合メーカーの多くがEV(電気自動車)に経営資源を振り向けるなか、トヨタはHV(ハイブリッド車)への積極投資を続け、世界的にHV需要が高まるなかでシェア拡大が続いています。仮に今後もHV需要が増加した場合、日本企業にどのような影響を与えるのでしょうか。AI「xenoBrain」は、「ハイブリッド車需要増加」が他のシナリオにも波及する可能性を考慮し、影響が及ぶ可能性のある15銘柄を選出しました。 ニューストピック:ハイブリッド車需要増加 「xenoBrain」は完成車メーカーや自動車部品メーカーなど15銘柄をリストアップしました。 ・本田技研工業・トヨタ自動車・SUBARU・スズキ・日産自動車・東京応化工業・ニッタ・リョービ・アンリツ・日置電機・ニデック・大同特殊鋼・エンプラス・上村工業・住友理工 ※xenoBrain 業績シナリオの読み方 (注1)本分析結果は、株式会社xenodata lab.が開発・運営する経済予測専門のクラウドサービス『xenoBrain』を通じて情報を抽出したものです。『xenoBrain』は業界専門誌や有力な経済紙、公開されている統計データ、有価証券報告書等の開示資料、及び、xenodata lab.のアナリストリサーチをデータソースとして、独自のアルゴリズムを通じて自動で出力された財務データに関する予測結果であり、株価へのインプリケーションや投資判断、推奨を含むものではございません。(注2)『xenoBrain』とは、ニュース、統計データ、信用調査報告書、開示資料等、様々な経済データを独自のAI(自然言語処理、ディープラーニング等)により解析し、企業の業績、業界の動向、株式相場やコモディティ相場など、様々な経済予測を提供する、企業向け分析プラットフォームです。(注3)時価総額500億円以上の銘柄を表示している。xenoBrainのデータは2023年11月7日時点。(注4)画像はイメージ。(出所)xenoBrainより野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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2023/11/07 19:00
【週間ランキング】最も閲覧数が多かった個別銘柄は?トップ10を紹介(11/7)
前週に続き決算発表銘柄がランクイン、好決算のトヨタ自動車が1位に 日本株式市場では決算発表が本格化しており、前週に続き決算発表をした銘柄が多くランクインしています。1位になったのは、前週の10位から大きく順位を上げたトヨタ自動車(7203)です。2023年7-9月期の営業利益は前年同期比2.6倍の1.44兆円となり、野村予想の1.01兆円を大幅に上回りました。値上げや販売奨励金の削減が野村想定を大きく上回りました。そのほか、会社は下期1ドル=140円、1ユーロ=150円を前提に、2024年3月期の営業利益予想を3兆円から4.5兆円に上方修正しています。 日本たばこ産業(2914、JT)は前週の5位から2位に上昇しました。2023年7-9月期の為替一定ベース調整後営業利益は前年同期比8%増益となり、野村予想の同2%減益を上回りました。トルコ市場などでの販売が堅調であったことや、コストインフレの影響が緩和されたことなどが上振れの要因となりました。また、JTは2023年12月期の為替一定ベース調整後営業利益予想を従来予想から340億円増額し、前期比5%増益へ上方修正しました。 三菱商事(8058)は、前週の48位から3位に大きく順位を上げました。2023年4-9月期の親会社株主利益は4,661億円で、野村予想の5,500億円を下回りました。この下振れの主な要因は、電力ソリューション事業と複合都市開発部門が同年7- 9月期に赤字を記録したこと、及び金属資源部門で原材料炭の生産量が落ち込んだことによる減益の影響が予想以上に大きかったことです。2024年3月期の親会社株主利益予想は9,200億円から9,500億円に上方修正されましたが、野村予想の9,620億円には若干届きませんでした。 (FINTOS!編集部) (注1)画像はイメージ。(注2)各種データは2023年11月6日時点。 ご投資にあたっての注意点
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2023/11/07 12:00
【#国際航空旅客輸送】AI抽出15銘柄/日本空港ビル、JAL、ANA…
ANA決算、国際線が好調 ANAホールディングス(9202)が10月31日に決算を発表しました。2023年7-9月期の営業利益は野村予想を上回って着地しました。国際線でイールド(1人の旅客を1キロメートル運んだときに得られる収入)と旅客数が共に好調だったことなどが利益に貢献しました。仮に今後、国際線の需要回復が続いた場合、日本企業にどのような影響を与えるのでしょうか。AI「xenoBrain」は、「国際航空旅客輸送需要増加」が他のシナリオにも波及する可能性を考慮し、影響が及ぶ可能性のある15銘柄を選出しました。 ニューストピック:国際航空旅客輸送需要増加 「xenoBrain」は、大手航空会社だけでなく、航空機需要の増加を予測し関連部品を製造するメーカーを含む15銘柄を選出しました。 ・日本空港ビルデング・日本航空・ANAホールディングス・新明和工業・三菱ケミカルグループ・愛知製鋼・富士通ゼネラル・芙蓉総合リース・東邦チタニウム・大阪チタニウムテクノロジーズ・ヒロセ電機・NOK・三菱マテリアル・DOWAホールディングス・住友理工 ※xenoBrain 業績シナリオの読み方 (注1)本分析結果は、株式会社xenodata lab.が開発・運営する経済予測専門のクラウドサービス『xenoBrain』を通じて情報を抽出したものです。『xenoBrain』は業界専門誌や有力な経済紙、公開されている統計データ、有価証券報告書等の開示資料、及び、xenodata lab.のアナリストリサーチをデータソースとして、独自のアルゴリズムを通じて自動で出力された財務データに関する予測結果であり、株価へのインプリケーションや投資判断、推奨を含むものではございません。(注2)『xenoBrain』とは、ニュース、統計データ、信用調査報告書、開示資料等、様々な経済データを独自のAI(自然言語処理、ディープラーニング等)により解析し、企業の業績、業界の動向、株式相場やコモディティ相場など、様々な経済予測を提供する、企業向け分析プラットフォームです。(注3)時価総額500億円以上の銘柄を表示している。xenoBrainのデータは2023年11月1日時点。(注4)画像はイメージ。(出所)xenoBrainより野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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2023/11/06 09:30
【銘柄紹介】ショーボンド/ラサールロジポート/THK
ショーボンドホールディングス(1414) 建設 修繕工事を展開、高速道路向けで拡大 道路、鉄道、電力、港湾、建物等の社会インフラ分野を中心にコンクリート構造物の補修・補強等の事業を展開する。修繕工事に加えて、構造物の補修・補強で使う製品や部材の販売も行っている。工事では、公共向けの売上比率は90%以上を占め、近年は高速道路向け比率が拡大傾向である。 政府は高速道路の有料期間を2115年まで延長可能とする法案を2月に閣議決定した。NEXCO は有料期間延長により財源を確保し、1兆円の追加の老朽化対策計画を検討している。追加の更新計画を考慮し、野村ではNEXCO による修繕工事の発注高は28.3期に1兆円(23.3期は7,100億円と推定)程度まで拡大すると予想する。 10~12月期以降の受注回復を予想 10月上旬に発表された最新のNEXCOの発注見通しを考慮すると7~9月期をボトムに10~12月期以降にて発注量は回復に向かうだろう。7~9月期までの発注減は交通量の多い都市部での難易度の高い案件も増える中、設計が遅れていたことによる一時的な要因と考えており、今後設計を終えた案件の発注が徐々に進もう。 橋梁の劣化ペースを考慮すると、修繕工事のペースを加速させる必要があり、案件の大型化など効率的な発注も模索されながら発注量は増加に向かおう。また、難工事の増加は幅広い施工方法を有し、ノウハウが豊富な当社にとって追い風となると野村では考えている。 (野村證券エクイティ・リサーチ部 濱川 友吾) ラサールロジポート投資法人(3466) 不動産投資信託 物件売却により売却益34億円を計上 スポンサーは米国、欧州及びアジア太平洋地域において不動産資産運用ビジネスを展開するラサール・グループ。2023.8期に増資を実施し、「ロジポート京都」等3物件(取得価格合計231億円)を取得、ポートフォリオ全体の取得価格合計は3,800億円超に。他方、23.8期決算発表と同時に、「ロジポート流山B棟(準共有持分37.5%)」を売却する一方、ブリッジファンドから「犬山物流センター」等を取得する物件入替取引を公表。過熱化する実物不動産市場を活用し「ロジポート流山B棟」の売却では売却益34億円を計上(投資主に還元)する予定。これにより24.2期の会社予想1口当たり配当金は前期比21%増の3,750円。 CPI連動条項の導入等によりインフレ耐性 23.8期末時点のポートフォリオ全体(倉庫区画)の期中平均稼働率は99.0%となり高位安定を維持。他方、堅調なテナント需要とスポンサーの強固なリーシング力を背景に、当社では、過去3年(21.2期~23.8期)の平均賃料増額率は+5.5%(定借物件)である。足元、日本でもインフレの兆候が垣間見られる環境下、保有物件の「ロジポート大阪ベイ」では、賃貸借契約更改時に期間20年の長期契約を締結する一方、将来の物価上昇に備え、5年毎にCPI(消費者物価指数)に連動した賃料増額改定の条項を導入。当社では、賃貸借契約期間の短期化やCPI 連動条項の導入等によりインフレ環境に備える方針。 (野村證券エクイティ・リサーチ部 大村 恒平) THK(6481) 機械 2024.12期は産業機器が回復局面入りへ 当社は産業機器と輸送機器の2つの事業を持つ。産業機器では世界で初めて直線運動の転がり化を実現したリニアガイド(直動軸受)が主力製品で、世界シェア5割と推定される。輸送機器では自動車の足回り部品を中心に製造する。売上構成比は産業機器が72%、輸送機器が28%だが、産業機器が全社の営業利益を稼ぐ(22.12期)。 23.12期は設備投資需要の減少および顧客の在庫調整により、産業機器の受注が低水準で推移し、大幅減益が予想される。一方、下期の受注が大底圏で、24.12期からは半導体製造装置をはじめとした設備投資需要が回復し、当社収益も回復局面入りすると予想する。 産機は需要回復、輸送機器は損益改善へ 産業機器の顧客業種比率は半導体製造装置を含む電機が35%、工作機械が25%、多種の産業機械などが40%と推定される。相対的に需要の回復が早いと予想される電機向けの売上構成比が高い。また、限界利益率が4~5割程度と高く、需要回復局面では増収が増益へ繋がろう。 輸送機器事業では自動車の生産正常化に加え、損益の改善が進んでいる。当社は収益構造の改革としてコストの削減、新製品の開発に取り組む。特に、自動ブレーキ(EV 向け部品)は直動部品(ボールねじ)の技術を転用するため強みが生かされており、利益率が従来の自動車部品より高いと見られる。 (野村證券エクイティ・リサーチ部 小笠原 れい) ※野村週報 2023年11月6日号「銘柄研究」より ※掲載している画像はイメージです。 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点
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2023/10/31 19:00
【週間ランキング】最も閲覧数が多かった個別銘柄は?トップ10を紹介(10/31)
決算発表シーズンに突入、武田薬品工業が1位に 日本株は決算発表シーズンに突入しました。決算銘柄が数多くランクインしています。武田薬品工業(4502)が前週の19位から1位となりました。武田の2023年7-9月期決算は、売上高が従来の野村予想を上回る一方、コア営業利益は下回りました。この背景には、クローン病向けの細胞治療薬「アロフィセル」と肺がん治療薬「エクスキビティ」の治験失敗によって減損が発生したことなどがあります。 ニデック(6594)が前週の11位から2位となりました。ニデックの2023年7-9月期決算は、売上高が野村事前推定を上回る一方、コア営業利益は下回りました。EV(電気自動車)モーターの売上高が事前推定よりもやや低く、開発費も増加したため、車載モーター事業の営業利益率が低下しました。中国市場では、出力が70キロワットのEVモーターを搭載したEVが増加しており、ニデックはその開発を前倒しで進めていると考えられます。 信越化学工業(4063)が前週の12位から3位となりました。信越化学の2023年4-9月期決算は、営業利益がQUICKコンセンサス(2023年10月26日付)を若干上回りました。シリコンウエハーなどで事業環境が厳しい中でも、高い製品競争力や販売力などが顕在化していると考えられます。なお、会社はシリコンウエハーの需要について、2023年7-9月期が大底になるのではないかと言及しました。 キヤノン(7751)が前週の18位から4位となりました。キヤノンの2023年7-9月期決算では、営業利益が野村予想を下回りました。レーザープリンターやインクジェットプリンターの売上が低調でした。会社は2023年12月期の営業利益予想を据え置きましたが、前回予想との比較では為替要因がプラスに働いているため、為替を除いたベースでは実質下方修正となります。 (FINTOS!編集部) (注1)画像はイメージ。(注2)各種データは2023年10月31日時点。 ご投資にあたっての注意点
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2023/10/31 12:00
【#シリコンウエハー】AI抽出15銘柄/SUMCO、信越化学、フェローテック…
信越化学がシリコンウエハーの需要底打ちの可能性に言及 信越化学工業(4063)の決算発表で、会社側は顧客のシリコンウエハーの在庫が依然として過剰であると指摘しましたが、メモリーのビット成長(記録容量ベースの成長率)が最近急速に回復しているため、シリコンウエハーの全体的な需要は2023年7-9月期に底を打つと見込んでいると言及しました。仮に今後、シリコンウエハーへの需要が増加した場合、日本企業にどのような影響を与えるのでしょうか。AI「xenoBrain」は、「半導体ウエハー需要増加」が他のシナリオにも波及する可能性を考慮し、影響が及ぶ可能性のある15銘柄を選出しました。 ニューストピック:半導体ウエハー需要増加 「xenoBrain」は、シリコンウエハーの主要メーカーだけでなく、製造に関連する機器を取り扱っている企業など、合計で15銘柄をリストアップしました。 ・SUMCO・信越化学工業・フェローテックホールディングス・日東電工・ミスミグループ本社・上村工業・レーザーテック・栗田工業・オルガノ・信越ポリマー・トリケミカル研究所・トクヤマ・OBARA GROUP・東海カーボン・セントラル硝子 ※xenoBrain 業績シナリオの読み方 (注1)本分析結果は、株式会社xenodata lab.が開発・運営する経済予測専門のクラウドサービス『xenoBrain』を通じて情報を抽出したものです。『xenoBrain』は業界専門誌や有力な経済紙、公開されている統計データ、有価証券報告書等の開示資料、及び、xenodata lab.のアナリストリサーチをデータソースとして、独自のアルゴリズムを通じて自動で出力された財務データに関する予測結果であり、株価へのインプリケーションや投資判断、推奨を含むものではございません。(注2)『xenoBrain』とは、ニュース、統計データ、信用調査報告書、開示資料等、様々な経済データを独自のAI(自然言語処理、ディープラーニング等)により解析し、企業の業績、業界の動向、株式相場やコモディティ相場など、様々な経済予測を提供する、企業向け分析プラットフォームです。(注3)時価総額500億円以上の銘柄を表示している。xenoBrainのデータは2023年10月31日時点。(注4)画像はイメージ。(出所)xenoBrainより野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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2023/10/31 09:30
【テーマ銘柄】家庭用ゲーム市場で構造変化が加速、ダウンロード販売と知的財産を強化
家庭用ゲーム市場における2つの構造変化 近年の家庭用ゲーム市場では、①従来の小売店を経由するパッケージ販売からインターネット経由でのDL(ダウンロード)販売の急速な普及、②IP(知的財産)をゲームだけにとどめず映像コンテンツやカードゲーム、アミューズメント施設など他領域への展開によるIP価値向上、という2つの大きな構造変化が加速しています。 『DL販売比率の上昇』が収益性の向上に寄与 家庭用ゲーム機を手掛けるソニーグループのDL販売比率は、2017.3期の27%から2023.3期には67%まで上昇しています。 DL販売の場合、ソフトメーカー各社は、PlayStation StoreやMy Nintendo Storeなどのオンラインストアを通じて販売を行うため、従来小売店へ支払っていたインセンティブが不要となります。また、オンラインストア上では、これまで中古ソフト市場で取引されていた旧作をソフトメーカーが直接販売することができます。 ソフト開発費用がすでに計上されている旧作の販売増加は、ソフトメーカーの収益性向上に寄与しています。 (注)ゲームソフト関連企業の売上高営業利益率は、コーエーテクモHD、バンダイナムコHD、任天堂、スクウェア・エニックス・HD、カプコン、コナミグループの合計から算出。HDはホールディングスの略。(出所)会社資料より野村證券投資情報部作成 『IPの多領域展開』が収益の多層化につながる IPを多領域に展開して成功した事例としては、任天堂のポケットモンスターが挙げられます。アニメやカードゲームなどに展開したことで、IPから得られる収益の多層化が進展したほか、顧客との接点が増加し、ファン獲得にもつながりました。 2023年8月には、横浜でポケモンバトルの世界大会にあわせて大規模なイベントが開催され、国内外から多くの観客を集めました。こうした取り組みの結果、ポケットモンスターの販売本数は、シリーズを重ねるごとに増加傾向がみられています。 IPの重要性が高まるなかで、ゲーム関連企業の中にはM&Aを通じて、IPの獲得や強化を進めようとする動きもみられています。 (注)各タイトルを発売した四半期を含む4四半期合計本数。発売後1年未満の作品は直近の累計本数を記載。外伝作品やリメイク作品等を除く主要シリーズ作品を列挙しており、シリーズ名は省略して記載。各シリーズ左から時系列にタイトルを表記している。全てを網羅しているわけではない。(出所)会社資料、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成 ご参考:ゲーム(家庭用ゲーム機・ゲームソフト)関連銘柄の一例 (家庭用ゲーム機) ・ソニーグループ(6758) ゲーム機「PlayStation」のハード、ソフト、ネットワークサービスを展開する。また、「グランツーリスモ」や「ゴッド・オブ・ウォー」などの人気IPを有する。 ・任天堂(7974) ゲーム機「Nintendo Switch」のハードやソフト、ネットワークサービスを展開する。また、「マリオ」や「ポケットモンスター」、「ゼルダ」、「どうぶつの森」などの人気IPを有する。 ・マイクロソフト(A2218/MSFT US) ゲーム機「Xbox」のハードやソフト、オンラインサービスを展開する。「マインクラフト」など人気ゲームも展開しており、クラウドゲームにも注力している。 (ゲームソフト) ・コーエーテクモHD(3635) 「無双」や「三国志」シリーズなどが代表作で、歴史題材のソフトに強みを有する。 ・バンダイナムコHD(7832) 「ガンダム」や「ドラゴンボール」などの人気IPを有しており、ゲーム中心に多領域に展開を進める。 ・KADOKAWA(9468) 傘下フロム・ソフトウェアが手掛ける「ELDEN RING」などが人気を有する。 ・スクウェア・エニックス・HD(9684) 「ドラゴンクエスト」、「ファイナルファンタジー」などのRPGを中心に人気IPを有する。 ・カプコン(9697) 「バイオハザード」、「モンスターハンター」、「ストリートファイター」などのIPを有する。 ・コナミグループ(9766) 「遊戯王」や「プロ野球スピリッツ」、「メタルギアソリッド」等の人気IPを有する。 ・エレクトロニック・アーツ(A1433/EA US) 人気サッカーゲーム「FIFA」などのIPを有し、スポーツゲームに強みを持つ。 ・テイクツー・インタラクティブ・ソフトウエア(A3983/TTWO US) クライムアクションゲーム「Grand Theft Auto」やアクションアドベンチャーゲーム「Red Dead Redemption」などを展開する。 ・ネットイーズ ADR(A4214/NTES US) 傘下「NetEase Games」がオンラインゲーム「荒野行動」などを展開する。 ・テンセントHD(Z1508/700 HK) 「Ring of Elysium」や「League of Legends」などの人気IPを展開する。 (注1)全てを網羅しているわけではない。(注2)HDはホールディングスの略。外国株式のコードは、野村コード/ブルームバーグコード。(出所)各種資料より野村證券投資情報部作成 (野村證券投資情報部 金井 一宜) ※画像はイメージ。 ご投資にあたっての注意点
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2023/10/30 09:30
【銘柄紹介】三菱UFJ/山九/コナミ
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) 銀行 顧客部門収益は堅調に推移 野村では、10月2日付で2024.3期親会社株主利益について、従来の会社計画(1.3兆円)並の予想から、600億円強増額し、1兆円3,684億円に見直した。主に、相場変動を捉えた市場部門収益を4~6月期決算に実現したことで、その他業務収益等を増額修正したことによるもの。マクロ環境を受けた国内顧客部門の好転や足元の円安傾向等も増益に寄与するものと想定される。中長期の業績の方向性については、24.3期に計上する持分法関連の一過性の増益要因(600億円規模)剥落影響は想定されるものの、収益性重視の経営姿勢を背景とする収益改善傾向などが、顧客部門の利益増加を牽引するものと想定される。 次期中期経営計画に注目 他社比でも進んでいる当社の株主還元方針は、一定程度当社株価評価に織り込まれているものと想定されよう。24年度から開始想定の次期中期経営計画で、自律的な企業価値成長を提示できるかに野村では注目している。邦銀の利益成長ドライバーは金利上昇のみとの見方が株式市場では根強いが、国内マクロ環境が構造的に好転しつつある中、①会社固有の戦略施策でトップライン成長を伴う利益成長を実現し、②その果実(ROE(自己資本利益率)向上、株主還元強化等)を投資家と共有する経営姿勢を示せるか、金利相場を超えた今後の株価の中長期的な動向を占う点からも注目している。 (野村證券エクイティ・リサーチ部 高宮 健) 山九(9065) 陸運 鉄鋼、化学の補修に強い 当社は物流事業と鉄鋼、化学業界の補修を主力とする機工事業を手掛ける。利益の大半を創出する機工事業は、鉄鋼業界との取引が約40%、化学業界が30~40%、残りが電力会社などである。 コロナ禍では顧客が生産を抑制したことで機工事業の受注が低調だったが、生産の正常化に伴い、受注は回復傾向にある。なお、受注の特徴として、化学業界からの案件は2年に1回のシャットダウンメンテナンス(以下、SDM)により振幅がある。 2023年1月に発表された中期経営計画では健全な財務体質を生かし、総還元性向を70%と株主還元を強化、自己資本利益率も中期的に向上させていく方針が示された。 24.3期は6 %営業増益を予想 23年4~6月期の営業利益は前年同期比1%減益、機工事業の6月末受注残は922億円と過去最高を更新した。SDM の案件は少なかったものの、鉄鋼の修繕需要が回復してきたことが業績に寄与した。 野村では豊富な受注残の消化で、24.3期の営業利益は前期比6%増益の405億円と、会社計画の370億円を上回ると見ている。25.3期はSDM の案件が多く、営業利益は同8%増益の437億円を予想する。中長期的な成長ドライバーとして、中東や東南アジアで建設されたプラントの補修の獲得、顧客の生産設備の脱炭素化に対応した新たな案件の獲得に注目していきたい。 (野村證券エクイティ・リサーチ部 広兼 賢治) コナミグループ(9766) 情報・通信 休眠IP活用で利益拡大が進もう 当社は家庭用ゲームやモバイルゲーム、カードゲームを主力とする国内大手ゲームメーカーであり、スポーツクラブ運営やアミューズメント機器の製造販売等も手掛ける。「遊戯王」や「プロ野球スピリッツ」、「eFootball」といったIP(知的財産)を数多く保有しており、近年はこれらIP をモバイルゲームへ展開することで利益を拡大させてきた。また休眠IP の活用も積極化しており、2022年10月には「サイレントヒル」シリーズを3タイトル開発中であることが発表された。23年11月1日には同IP の配信イベントを展開予定であり、ソフト販売本数押上げといったシナジー効果発揮に繋がるか注目する。 主力3事業は好調なフェーズ 24.3期は家庭用ゲーム、モバイルゲーム、カードゲームの主力3事業の拡大により、事業利益は前期比32.9%増の752億円と予想する。家庭用ゲームでは「桃太郎電鉄」、「メタルギアソリッド」等の人気IP 作品が発売となり、中期的には「サイレントヒル」等の作品パイプラインも豊富である。モバイルゲームでは「eFootball」の売上回復に加え、WBC 効果でユーザーが増加したと見られる「プロ野球スピリッツA」の拡大にも期待できる。カードゲームでは24年2月に遊戯王カードが25周年を迎えることから、商品展開拡大が想定され、利益拡大への期待は高いと考える。 (野村證券エクイティ・リサーチ部 三木 成人) ※野村週報 2023年10月30日号「銘柄研究」より ※掲載している画像はイメージです。 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点