決算概要
木材価格下落や悪天候で売上高は市場予想を下回る
米国時間5月16日寄り前に、消費者、業者向けのホームセンター事業を行うホーム・デポ(HD US)が2023年2-4月期(2024.1期第1四半期)決算を発表しました。
売上高は市場予想を2.7%下回り、EPSは市場予想を0.6%上回りました。会社は減収について、木材価格の下落とカリフォルニア州を中心とした悪天候を理由に挙げました。また、需要について、消費者がアウトドア家具やバーベキューグリル、家電などの裁量的支出を延期したり、リフォームの規模を縮小したりする傾向がみられることをコメントしました。一方で、金融政策による金利上昇による悪影響は受けているものの、長期的な住宅関連消費セクターの健全性に自信を持っているとコメントしました。
通期見通しを引き下げ
2024年1月期通期について会社は、住宅関連消費の需要に対する不確実性などを理由に、売上高見通しを従来の前年度比同水準から同-5%~-2%へ、EPS見通しを従来の前年度比一桁台半ばの減少から同-13%~-7%へそれぞれ下方修正しました。
売上高とEPSの推移
株価は下落
ホーム・デポの株価は、前日比2.15%安で引けました。
需要の軟化を背景に通期見通しを引き下げたためと考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)
(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年5月16日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年2-4月期(2023/4)。灰色はリフィニティブ集計による市場予想平均。2023年5-7月期以降の予想は2023年5月15日時点。
(注4)見通しの市場予想比は金額ベースで、会社見通し中間値と市場予想との比較。
(出所)会社発表、リフィニティブより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)