今週の日本株は、米国株高や円安・ドル高の進展といった良好な外部環境の中で、市場の期待を上回る堅調な決算を発表した銘柄を中心に大幅上昇しました。

日経平均株価は、終値ベースで5月9日に昨年8月高値(29,222円)を超え、17日には3万円の大台を回復しました。この大幅上昇を受けて、昨年3月から約1年続いた中長期的な横ばいレンジからの上放れが明確となりました。

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(注1)週足は終値ベース。直近値は2023年5月18日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(注3)日柄は両端を含む。
(出所)日本経済新聞社データより野村證券投資情報部作成

今回の上放れは、2021年2月に3万円にのせた後の2年を超える日柄調整の後の上放れであり、過去の主要な調整局面を脱するまでの日柄(下図:A-C)を参考とした場合、本格上昇局面入りの確度が高まっていると捉えられます。

この先、2021年9月高値(終値ベース:30,670円)を上抜けとなれば、先行きは1990年6月高値(33,192円)や2011年以降の上昇トレンド上限(34,000円前後)の水準を目指す動きとなると考えられます。 

(注1)月足は終値ベース。直近値は2023年5月18日。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (注3)日柄は両端を含む。
(出所)日本経済新聞社データ、各種資料より野村證券投資情報部作成

一方、5月18日までの大幅上昇を受けて、25日移動平均線からの乖離率は5%を超え、短期的な過熱感を示唆しています。仮に、この先一旦押しを入れるとすれば、4月27日の調整時に下支えとなった上向きの25日移動平均線(5月18日:28,914円)が下支えとなると考えられます。

(注1)直近値は2023年5月18日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (注3)日柄は両端を含む。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成

※2023年5月18日(木)引け後の情報に基づき作成しています。

(投資情報部 岩本 竜太郎)

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