決算概要:2023年5-7月期(2024.1期第2四半期)
EPS実績は市場予想を上回った
米国時間8月23日引け後に、グラフィックスや、AI、データセンター向けなどの半導体の設計・販売を行うエヌビディア(NVDA US)が2023年5-7月期(2024.1期第2四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を20.3%上回り、EPSは市場予想を29.4%上回りました。
会社の2023年8-10月期売上高見通しは市場予想を上回り、粗利率見通しも5-7月期実績を上回る水準です。
生成AIの導入競争が始まる
会社は、データセンター向けの売上高が前年比で大幅に増加したことについて、クラウド企業による生成AIの導入競争が始まっていると決算書で説明しました。また会社は、販売量の四半期毎の増加は来年を通じて継続すると決算説明会でコメントしました。
売上高とEPSの推移
株価は時間外取引で最高値を更新
エヌビディアの株価は、前日比3.17%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比8.14%高の509.53ドルで推移しています(NY時間17:30)。
売上高やEPSの実績や、売上高と粗利率見通しが市場予想を大きく上回り、当社の生成AI向け製品の高い需要による価格決定力の強さが業績に追い風となると市場が受け止めたためと推察します。
株価推移 (6ヶ月日足)
(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。粗利率(売上高総利益率)は非米国会計基準。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年8月23日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年5-7月期(2023/7)。2023年8-10月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はリフィニティブ集計による市場予想平均。2023年8-10月期以降の予想は2023年8月22日時点。
(出所)会社発表、リフィニティブより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)