決算概要:2023年7-9月期(2023.12期第3四半期)
EPS実績は市場予想を上回った
米国時間10月25日引け後に、「フェイスブック」や「インスタグラム」などSNS広告事業を行うメタ・プラットフォームズ(META US)が2023年7-9月期(2023.12期第3四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.7%上回り、EPSは市場予想を20.9%上回りました。
AIビジネスへのシフト順調・中東情勢が広告収入に悪影響
会社は、2023年12月期通期の費用見通しを引き下げ、メタバースなどの不採算事業のコスト削減が順調であることを示しました。一方で2024年12月期通期の費用見通しは今年度を上回り、AIを含むサーバー事業への投資を拡大させることを決算書でコメントしました。
会社の2023年10-12月期売上高見通しは市場予想を下回りました。会社は10月に中東で紛争が勃発して以降、広告収入が軟調になっていると決算説明会でコメントしました。
売上高とEPSの推移
株価は時間外取引で下落
メタ・プラットフォームズの株価は、前日比4.17%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、一時上昇した後下落に転じ、終値比1.91%安の293.82ドルで推移しています(NY時間18:14)。
中東情勢が広告収入へ悪影響を及ぼしている、とのコメントに反応していると考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)
(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年10月25日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年7-9月期(2023/9)。2023年10-12月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2023年10-12月期以降の予想は2023年10月24日時点。
(出所)会社発表、LSEG (旧リフィニティブ) より野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)