海外市場の振り返り

21日の米国株式市場で、主要3指数は揃って小反落となりました。エヌビディアの決算を取引時間終了後に控え、前日までS&P500とナスダック総合指数が5連騰していたこともあり、年末商戦や小売業の苦戦報道も嫌気されて、この日の米国株は小幅下落となりました。現地時間午後2時に発表されたFOMC議事録では、FRBが金融政策について「慎重に進む」姿勢で全員が一致していると述べられています。その中で、インフレ率が2%への道筋を明確にたどっていると確信するためには、さらなる証拠が必要になると強調されており、利上げ終了や2024年の利下げはまだ明確でないとの見方が示されましたが、米国10年国債利回りは小動きとなりました。

相場の注目点

米国では感謝祭休暇を控え、年末ムードが高まると同時に年末商戦が本格化します。市場ではコロナ禍で積み上がった過剰貯蓄の取り崩しによる消費堅調から消費節約志向が高まっていることから、今週末からクリスマス休暇にかけて各社から公表される年末商戦絡みの情報が注目を集めると予想されます。11月2日には、NRF(全米小売業協会)が2023年の年末商戦期間における見通しを発表し、売上高を前年同期比+3~4%と見込んでいます。また、オンライン及び無店舗販売(小売売上高の内数)については、同+7~9%との見通しを示しています。経済統計では、15日に発表された米国10月小売売上高で、生活必需品ではない品目の比重が高い業種の多くで、前月比、前年同月比共に売上高が減少しました。米国では、今週も2023年8-10月期を決算期とする小売企業の決算発表が続いており、発表される小売関連企業の決算動向とあわせ、感謝祭週末の小売業界の報道などを通じて、消費者の購買動向などが注目されます。

(投資情報部 寺田 絢子)

(注)データは日本時間2023年11月22日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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