決算概要:2023年8-10月期(2024.1期第3四半期)

EPS実績は市場予想を上回った

米国時間11月21日引け後に、グラフィックスや、AI、データセンター向けなどの半導体の設計・販売を行うエヌビディア(NVDA US)が2023年8-10月期(2024.1期第3四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を12.0%上回り、EPSは市場予想を19.2%上回りました。

生成AIの時代は離陸、売上高成長の継続に自信

会社の2023年11月-2024年1月期の売上高と粗利率の見通しは市場予想を上回りました。

会社は、決算書で「生成AIの時代は離陸した」とコメントしました。また、決算説明会では生成AIによる需要に対応し供給を増やしたことでデータセンター向けの売上高が前年同期比の3.8倍に増加したことを強調し、2025.1期通期も引き続き供給を増加させるとコメントしました。

売上高とEPSの推移

株価は時間外取引で小幅安

エヌビディアの株価は、前日比0.92%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比1.23%安の493.30ドルで推移しています(NY時間17:39)。

実績や会社見通しは市場予想を上回り、特に粗利率見通しが高いことは需要が供給を上回る状況が続くことを示唆していると推察されます。一方で、一部の市場参加者の非常に高い予想には届かず、株価が年初来で3.4倍に上昇していたことから利益確定売りが出たと考えられます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年11月21日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年8-10月期(2023/10)。2023年11月-2024年1月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2023年11月-2024年1月期以降の予想は2023年11月20日時点。
(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

<前回の当社決算おさらい>
【米国株決算速報】エヌビディア(NVDA):生成AIの導入競争が始まる、株価は+8.14%(時間外取引)

<過去の米国株決算まとめ>
野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算

野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期

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