※2024年1月18日(木)引け後の情報に基づき作成しています。

6日続伸の後、上昇一服へ

今週の日経平均株価は、1月15日にかけて6日続伸していたこともあり、上値の重い展開となりました。

まずはこれまでの動きを振り返ってみましょう。日経平均株価は1月に入り大幅上昇し、17日には一時36,200円台まで上伸しました(図1)。これまでの上昇で、2023年7月以降の約半年続いた中段保ち合い上限(33,700円前後)の上放れが明確となっており、中長期上昇局面に回帰してきたと捉えられます。

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(注1)直近値は2024年1月18日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成

この先、まずは2023年7月高値~10月安値の押し幅の倍返し水準(36,980円)に向けた動きとなると考えられます(図2)。一方で、昨年末から2,000円を超える急上昇となった反動もあり、36,000円前後の水準では上値が重い動きとなっています。一旦押しを入れる場合は、1月11日~12日のマド埋め水準(35,157円)や、同じく1月10日~11日のマド埋め水準(34,539円)が下値のメドとして挙げられます(図1)。

(注1)直近値は2024年1月18日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社データより野村證券投資情報部作成

この先も上昇基調自体は継続へ

このように、今回の日経平均株価の上昇は約半年続いた保ち合いを上放れて数ヶ月単位のトレンドが変化した後の上昇であり、この先も中期的(数ヶ月単位)な上昇トレンドは継続すると考えられます。

過去の中段保ち合い上抜け後の動きを確認してみましょう。前回の中長期上昇局面(20/3~21/9)内の波動をみると、2020年6月から10月末にかけての4ヶ月強の中段保ち合いを上抜けた後は、3ヶ月半にわたり上昇傾向が続きました(図3)。

(注1)直近値は2024年1月18日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (注3)日柄は両端を含む。
(出所)日本経済新聞社データ、各種資料より野村證券投資情報部作成

3ヶ月半の上昇期間のうち、最初の1ヶ月は25日移動平均線を上方乖離した状態での急上昇となり、その後は概ね25日線を下支えとする上昇トレンドに移行しました。今回は、2024年に入り保ち合いを上抜けした後、急上昇となりましたが、前述の局面を参考とすれば、春先にかけて上昇基調自体は続きやすいと考えられます。

(投資情報部 岩本 竜太郎)

※画像はイメージです。

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