決算概要2024年1-3月期(2024.6期第3四半期)

EPS実績は市場予想を上回った

米国時間4月25日引け後に、「Office」や「ウインドウズ」、クラウドソフトの「Azure(アジュール)」などで知られるソフトウェア企業であるマイクロソフト(MSFT US)が2024年1-3月期(2024.6期第3四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.7%上回り、EPSは市場予想を4.3%上回りました。

AIが成長をけん引

部門別売上高実績は、各部門とも市場予想を上回りました。クラウド部門は、利用量ベースで課金するAIサービスの需要の堅調などにより、アジュール及びその他クラウドサービスの売上高が前年同期比で31%成長したことがけん引しました。

ビジネスソフト部門は、商用Officeの利用数の増加が継続しました。会社は、AIアシスタントのマイクロソフト・コパイロットやその開発者ツールがビジネス成果を向上させているとコメントしました。

売上高とEPSの推移

株価は時間外取引で上昇

マイクロソフトの株価は、前日比2.45%安で引けた後、決算発表後の時間外取引では、終値比5.00%高の419.01ドルで推移しています(NY時間18:02)。当社が主導する生成AIサービスの実用化が順調に業績成長に寄与したためと考えられます。また、決算説明会で発表された2024年4-6月期の部門別四半期見通しは全体では市場予想を下回ったものの、発表された直後に時間外取引で株価は一段高となりました。成長が注目されるクラウド部門が市場予想を上回ったためと推察されます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年4月25日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2024年1-3月期(2024/3)。2024年4-6月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年4-6月期以降の予想は2024年4月24日時点。2023年10-12月期以降の売上高、EPSは2023年10月に買収を完了したアクティビジョン・ブリザードの寄与分を含む(PC・ゲーム部門)。
(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

<前回の当社決算>
【米国株決算速報】マイクロソフト(MSFT):生成AI利用の主導が業績に好影響、株価は+0.19%(時間外取引)

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