決算概要2024年2-4月期(2025.1期第1四半期)

EPS実績は市場予想を上回った

米国時間5月22日引け後に、グラフィックスや、AI、データセンター向けなどの半導体の設計・販売を行うエヌビディア(NVDA US)が2024年2-4月期(2025.1期第1四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を5.7%上回り、EPSは市場予想を9.5%上回りました。半導体ビジネスの重要指標である粗利率は78.9%で、従来の会社見通しである77%±0.5%の上限や、市場予想の76.8%を上回りました。

会社の2024年5-7月期売上高見通しと粗利率は市場予想を上回りました。

新製品に対する需給ひっ迫は来年も継続

会社は、AIの利用拡大により顧客の裾野が広がったことで、需要が拡大したとコメントしました。

また、計算効率が高く省電力の最新プラットフォーム「ブラックウェル」を利用した新製品に対する顧客の需要は高く、需要が供給を上回る状況は少なくとも来年まで継続するとコメントしました。

売上高とEPSの推移

株価は時間外取引で上昇

エヌビディアの株価は、前日比0.46%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比7.11%高の1017.00ドルで推移しています(NY時間17:39)。

売上高や粗利率の実績と見通しから、当社のAI向け製品に対する需要が供給を上回り、単価の高い新製品を投入することで、当社の利益成長が継続する確実性が高まったためと考えられます。

会社は1:10の株式分割(2024年6月10日の取引から株価に反映)と増配を発表しました。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。粗利率は株式報酬などを調整後の非米国会計基準の値。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年5月22日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2024年2-4月期(2024/4)。2024年5-7月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2024年5-7月期以降の予想は2024年5月21日時点。
(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

<前回の当社決算おさらい>
【米国株決算速報】エヌビディア(NVDA):生成AI向けの需要が急増、株価は+9.91%(時間外取引)

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