決算概要:2024年10-12月期(2025.6期第2四半期)
EPS実績は市場予想を上回った
米国時間1月29日引け後に、「Office」や「ウインドウズ」、クラウドソフトの「Azure(アジュール)」などで知られるソフトウェア企業であるマイクロソフト(MSFT US)が2024年10-12月期(2025.6期第2四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.2%上回り、EPSは市場予想を3.8%上回りました。ただし、クラウドサービス「Azure(アジュール)」を含むクラウド部門の売上高が市場予想に届きませんでした。
クラウド部門の売上高成長見通下限が24年10-12月期実績と一致
会社は、売上高およびEPSが前年同期比で二桁の成長を達成したことについて、AIインフラへの継続的な投資が成長に貢献したとコメントしました。クラウドとAI製品への高い需要が、今後も大口顧客との新規契約やそれによる業績成長を牽引するとコメントしました。
一方で、2025年1-3月期の部門別売上高見通し中間値の合計は、市場予想を下回りました。そのうちクラウド部門のアジュール及びその他クラウドサービスの為替調整後の売上高について、前年同期比31~32%成長との見通しを示しました(市場予想は同33%成長)。
売上高とEPSの推移
株価は時間外取引で下落
マイクロソフトの株価は、前日比1.09%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比5.79%安の416.74ドルで推移しています(NY時間18:15)。クラウド部門の売上高が市場予想に届かず、また、2025年1-3月期見通しが市場予想を下回ったことも嫌気されたと考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)
(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2025年1月29日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2024年10-12月期(2024/12)。2025年1-3月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2025年1-3月期以降の予想は2025年1月28日時点。
(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・引網 喬子)