米国市場(10/18)の相場動向
18日の米国株式市場で、NYダウは前週末比-36.15ドル(-0.10%)の35,258.61ドルと小幅な反落となりました。S&P500指数は同比+0.33%、ナスダック総合指数は同+0.83%と続伸し、この日の高値圏で取引を終えました。この日は、世界的な経済減速懸念が相場の重石となったものの、企業業績拡大への期待が相場を下支えしました。
前日に発表された中国の7-9月期のGDPが前年比+4.9%と市場予想を大幅に下回ったことに加え、取引時間前に発表された米国の9月鉱工業生産が前月比-1.3%と市場予想の+0.1%に反し大幅に減少したことや、設備稼働率も75.2%と、市場予想の76.4%を下回ったことで、世界的な経済回復鈍化への懸念が拡がりました。
NYダウは直近2営業日で900ドル超上昇していたこともあり、小幅に反落して取引を開始しました。小幅に反落して取引を開始したものの、大手金融機関を中心とした好調な企業決算による企業業績拡大への期待は強く、NYダウは徐々に下げ幅を縮小し、一時上昇に転じる場面もありました。また、足元で上昇を続けていた原油価格や天然ガス価格が、早朝に付けた高値から下落を見せ、長期金利が1.60%を割り込むと、一般消費財・サービス、コミュニケーションサービス、情報技術などの成長セクターが上昇に転じました。NYダウは小幅に反落したものの、S&P500指数やナスダック総合指数はハイテク株を中心に続伸し、この日の高値圏で取引を終えました。
本日の相場動向
日経平均先物CME終値は29,090円となりました。日経平均株価の前営業日終値(29,025円)をやや上回る水準です。前日の米国株式市場ではNYダウは小幅に反落したものの、ナスダック総合指数や半導体関連株で構成されるフィラデルフィア半導体株指数は続伸していることから、国内のハイテク関連株の動向が注目されます。
国内で衆議院総選挙の公示が行われます。選挙に関しては「政治レポート 日本総選挙:各党の公約は手段や程度こそ異なるが、政策の方向性は類似」をご覧ください。
経済指標では9月の米住宅着工件数が発表されます。8月の住宅着工件数は市場予想を上回ったものの、一戸建て住宅の着工件数は引き続き低調となりました。住宅着工件数は、住宅の購入に伴い、家具や家電などの耐久消費財の購入が行われることが多く、個人消費への影響が大きいため、注目されます。
本日は米国で、ネットフリックス、インテュイティブサージカル、ジョンソン&ジョンソン、プロクター&ギャンブル、ユナイテッド・エアラインHDなどが7-9月期決算を発表する予定です。
半導体製造装置のディスコの2021年4-9月期の連結営業利益が前年同期比6割増となり、7月時点の従来予想を30億円程度上回る370億円前後だったと日経新聞で報じられています。半導体ウエハーをチップに切り分ける装置「ダイサー」の販売が好調で、7-9月期の営業利益、売上はそれぞれ四半期として過去最高を更新したようです。
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