最も無難な選択は「0.25%ポイントの利上げ」

3月22日のFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表に対する金融市場の反応をシナリオ別で考えます。なお、現状(3月20日時点)の金利先物は0.15%ポイントの利上げを織り込んでおり、「見送り」が4割、「0.25%ポイントの利上げ」が6割の想定となっています。

(1) 利下げ

「FRB(米連邦準備理事会)はパニックを起こしている」「金融システムによほどの問題がある」と市場に受け止められるでしょう。発表直後は条件反射的な株高があり得ます。しかしその後は、本格的な景気後退入りと将来の追加利下げを織り込みに行き、株安・金利低下・ドル安円高が加速するとみます。

(2) 見送り

「想定の範囲内だがハト派的」とみなされ、初期反応はハイテク銘柄主導の株高とみます。ただし、景気不安は変わらず、景気敏感株を中心に徐々に株安に転じるでしょう。併せて金利低下やドル安円高も進むとみます。

(3) 0.25%ポイントの利上げ

「最も無難な選択でややタカ派的」な対応です。発表直後はハイテク銘柄を中心に株安が進むでしょう。その後は、「FRBは金融システム対策とインフレ対策の両面作戦を進める」との安心感から、株高・金利持ち直し・ドル高円安が緩やかに進行するとみます。

総じて市場は政策単体ではなく、FRBの進もうとしている方向を読み取りに行く展開が予想されます。

(FINTOS!編集部)

要約編集元アナリストレポート「Quick Note – FOMCシナリオ別の市場反応予想 – 利上げで「両面作戦」演じるメリットあり(3月20日配信)」(プレミアム会員限定配信)

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