決算概要

売上高・EPS実績は市場予想を上回った

米国時間4月25日引け後に、「Office」や「ウインドウズ」、クラウドソフトの「Azure(アジュール)」などで知られるソフトウェア企業であるマイクロソフト(MSFT US)が2023年1-3月期(2023.6期第3四半期)決算を発表しました。売上高はクラウド部門やビジネスソフト部門が好調で市場予想を3.6%上回り、調整後EPSは市場予想を9.8%上回りました。会社の2023年4-6月期部門別売上高見通し中央値は、クラウドがやや市場予想を下回ったものの、ビジネスソフトウェア、パソコン・ゲームの2部門が市場予想を上回りました。

生成系AIの評判は良好

会社は、提携を強化したOpenAIの「ChatGPT」を組み込んだ検索エンジン「Bing」やこれを組み込んだWebブラウザ「Edge」に対する評判や使用状況など消費者の反応が良好であると述べました。サティア・ナデラCEOは、「世界で最も進んだAIモデルが世界で最も普遍的なユーザーインターフェイスである「言語」 と組み合わされて、コンピューティングの新時代が始まろう」、とコメントしました。

売上高とEPSの推移

株価は上昇

マイクロソフトの株価は、前日比2.25%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比8.45%高の298.70ドルで推移しています(NY時間18:33)。会社が市場予想を上回る実績や見通しを示したことで、当社製品への強い需要が確認されたためと考えます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)部門は、クラウドはIntelligent Cloud、ビジネスソフトはProductivity and Business Processes、PC・ゲームはMore Personal Computing。
(注3)株価推移:データは日次で、直近値は2023年4月25日時点。
(注4)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年1-3月期(2023/3)。灰色はリフィニティブ集計による市場予想平均。2023年4-6月期以降の予想は2023年4月24日時点。
(出所)会社発表、リフィニティブより野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

<前回の当社決算>
<米国株決算速報>マイクロソフト(MSFT):株価は1.02%安、クラウド部門が好調も、ウインドウズ売上の見通しが慎重

<過去の米国株決算まとめ>
野村の米国株決算リンク集:2022年8-10月期・9-11月期・10-12月期

野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算

野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期

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