特集
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10/21 08:30
【野村の朝解説】米国株上昇 中国経済指標、好決算を好感(10/21)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 18日の米国株式市場では主要3指数揃って上昇しました。市場予想を上回る中国の経済指標を受け、グローバル景気に対する見方が改善したほか、ネットフリックスの好決算などを受け、テクノロジー株が指数を押し上げました。 相場の注目点 市場の注目点は本格化する日本の2024年7-9月期決算発表です。2024年9月末時点での、ラッセル野村Large Cap(除く金融)のコンセンサス予想は、3.6%増収(前年同期比)、同3.2%営業増益となっています。2024年4-6月期に比べ、売上(+同7.4%)、営業利益(+同16.3%)ともに減速する予想となっていますが、日本では相当程度高い確率で、四半期実績は事前の市場コンセンサスを上回って着地しています。また、決算の実績値と同時に注目されるのが、会社側の2024年度通期業績見通しの修正です。一般的に期初の会社側見通しは、保守的な傾向が強く、時間の経過とともに実態に即して修正されてゆきます。過去の傾向では、7-9月期決算の発表シーズンである、10~11月にかけて断層的に会社側見通しの変更件数が増加します。1年間のうち半分が経過し、通期業績の着地点がある程度読めるようになることが会社側の背中を押しているのでしょう。 本日のイベント 米国ではダラス連銀ローガン総裁、カンザスシティー連銀シュミッド総裁が講演を、ミネアポリス連銀カシュカリ総裁がイベント参加が予定されています。 (野村證券 投資情報部 大坂 隼矢) (注)データは日本時間2024年10月21日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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10/20 09:00
【動画 3分チャート塾】シーズンⅡ:第1回 移動平均線のしくみを知ろう
「動画 3分チャート塾」は、株価チャートの見方を学びたい初心者から中級者の方向けの動画シリーズです。 シーズンⅡ「相場の見方の強い味方、移動平均線」初回の今回は、移動平均線の基本的な仕組みについて説明しています。 シーズン I:意外と知らないローソク足(全8回)ローソク足の基本の読み方や中長期的な相場の捉え方などについてわかりやすく解説していきます。シーズンII:相場の見方の強い味方、移動平均線(全9回)移動平均線の基礎や活用法についてわかりやすく解説していきます。シーズンIII:上値、下値のメドを探ろう(全10回)上値、下値メドの探り方についてわかりやすく解説していきます。シーズンIV:相場の過熱感を測るには?(全9回)オシレーター系指標についてわかりやすく解説していきます。シーズンV:トレンドラインを引いてみよう(全9回)トレンドラインについてわかりやすく解説していきます。 ご投資にあたっての注意点
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10/19 09:00
【オピニオン】日米金利差はゆっくりと縮小、円高もゆっくりと
※画像はイメージです。 米国10年国債利回り(長期金利)は再び4%台へ上昇しています(2024年10月16日時点)。10月4日に発表された米9月雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比+25.4万人と市場予想の同+14万人を大幅に上回り、失業率も4.1%と前月の4.2%から低下し、米景気のソフトランディング(軟着陸)期待が高まりました。FRBによる大幅利下げ期待が後退し、長期金利を押し上げました。また、10月10日に発表された米9月消費者物価指数(CPI)は総じて市場予想を上回り、インフレ減速の停滞感が残りました。 9月17-18日に開催されたFOMCは大方の市場予想通り、0.50%ポイントの利下げを決定しましたが、同時に公表された「経済見通し」の中で、「中立金利」が上方修正されたことが注目されます。「中立金利」とは景気、インフレを加速も減速もさせない政策金利の中立的水準を指します。24年に入って、3月、6月、9月のFOMCで継続して引き上げられ、現在、2.875%と推計されています(下図)。 (注)データは四半期で、直近値は2024年7-9月期。政策金利はFF(フェデラル・ファンド)金利翌日物の誘導目標レンジの上限値。中立金利とは景気に対して中立的な政策金利で、FOMCは2012年より公表。(出所)FRB、LSEGより野村證券投資情報部作成 今回の利下げ局面でFRBが意識する着地点はこの3%程度のFF(フェデラル・ファンド)レートと推察されます。つまり、現在は景気、インフレを睨みながら、中立水準まで引き下げる局面と考えられます。米長期金利の高止まりは市場の目線がこの着地点を意識しているためとも思われます。FRBがこの中立水準を下回る領域まで政策金利を引き下げる場合は、不動産価格、債務などの過大な不均衡が解消される過程で、経済・金融面で直面する大きなリスクへの対応と推察されますが、現時点で大きな不均衡は見当たりません。 一方、米国の賃金関連の主要統計を俯瞰すると、減速局面が続いていますが、年率4%程度にとどまっている統計も散見されます(下図)。UAW(全米自動車労組)を始め、米国東海岸港湾の労働者と雇用者側のUSMX(米国海運連合)は6年間で賃金を62%引き上げることで合意するなど、近年にない高い賃上げ率が相次いでいます。こうした環境の中で、FRBは概ね四半期毎に0.25%ポイント程度の利下げで対応することが想定されます。 (注)データは四半期で、直近値は2024年4-6月期(時間当たり平均賃金は同年7-9月期)。(出所)ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナル・インク(NSI)より野村證券投資情報部作成 一方、利上げを開始した日銀も、25年春闘の動向を睨み、賃上げによる消費への効果を確認しながら、徐々に利上げを進めるものと予想されます。米国の利下げ、日銀の利上げペースの不透明感は未だ強く、当面はボラティリティー(変動性)の高い状況が続くと思われますが、やがては日米金利差はゆっくりと縮小し、米ドル円相場もゆっくりと円高方向へ向かう局面が訪れるものと予想されます。 ご投資にあたっての注意点
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10/19 07:00
【来週の予定】衆議院総選挙の行方に注目、日本株への追い風は吹くか
来週の注目点:主要国・地域のPMI速報と日本の総選挙 海外市場では2024年7-9月期の決算発表が本格化しているうえ、重要統計の発表が一巡したことから、多くの市場参加者は決算内容や今後の見通しなど、ミクロ情報から景気の先行きを探ろうとしています。このような状況下、今週は22日(火)にIMFが世界経済見通しを発表します。前回(7月)の同レポートでは「足踏み状態の世界経済」と題して、サービス価格の上昇がインフレ鎮静化を妨げ、金融政策の正常化を複雑にしていると指摘しました。足元ではECBに続き、FRBも利下げ局面入りしており、IMFの経済情勢に対する判断が注目されます。 主要国・地域では24日(木)に10月のPMI(速報)が発表されます。日米欧中の製造業PMIは全て景気判断の分岐点である50を下回っています。製造業に底入れ感が見受けられれば、市場のリスクセンチメントの改善につながることが期待されます。 米国では23日(水)に9月中古住宅販売件数、24日(木)に9月新築住宅販売件数、25日(金)に9月耐久財受注が発表されます。住宅ローン金利低下の影響が住宅販売の増加にどの程度寄与しているかが注目点です。 日本では25日(金)の10月東京都区部消費者物価指数、27日(日)の衆議院議員総選挙の結果が注目されます。総選挙は自民党苦戦が報じられており、自民、公明両党で過半数に届かない結果になれば、政治の流動化懸念から日本株の重石となるリスクがあります。逆に自公で安定多数(244議席)や絶対安定多数(261議席)を確保できれば、長期安定政権への期待から日本株にとって追い風となることが期待されます。 その他、海外では25日(金)に発表されるドイツの10月Ifo企業景況感指数が注目されます。野村證券では、ドイツ経済は24年4-6月期以降、3四半期連続でマイナス成長となり、景気後退に陥ると予想しています。 (野村證券投資情報部 尾畑 秀一) (注1)イベントは全てを網羅しているわけではない。◆は政治・政策関連、□は経済指標、●はその他イベント(カッコ内は日本時間)。休場・短縮取引は主要な取引所のみ掲載。各種イベントおよび経済指標の市場予想(ブルームバーグ集計に基づく中央値)は2024年10月18日時点の情報に基づくものであり、今後変更される可能性もあるためご留意ください。(注2)画像はイメージです。(出所)各種資料・報道、ブルームバーグ等より野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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10/18 16:01
【野村の夕解説】日経平均株価3日ぶりの反発、70円高(10/18)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 17日の米株式市場でNYダウが連日で最高値を更新した流れを引き継ぎ、本日の日経平均株価は前日比181円高の39,092円で取引を開始しました。1ドル=150円台へと円安米ドル高が進行したことを受け、輸出関連株の上昇が目立ちました。他方で、米半導体株の一角の上昇を受けて東京エレクトロンなど関連株が上昇し、日経平均株価は前日比275円高まで上げ幅を広げました。しかし、高値警戒感がくすぶる中で上値も重く、1ドル=149円台へと円高に振れると、日経平均株価は上げ幅を失い下げに転じる場面もありました。その後は前日終値付近で膠着し、前日比70円高の38,981円と3日ぶりに反発して取引を終えました。 個別銘柄では、前日引け後に好決算を発表したディスコが前日比+7.67%と大幅高となる一方で、同業の半導体製造装置大手東京エレクトロンは同-0.12%、アドバンテストは同-0.42%と朝高の後下げに転じ、小幅安となりました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日、米国では、9月住宅着工・建設許可件数の発表やアメリカン・エキスプレス、プロクター・アンド・ギャンブルの2024年7-9月期決算発表が予定されています。 (野村證券投資情報部 神谷 和男) ご投資にあたっての注意点
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10/18 12:00
【今週のチャート分析】日経平均株価、一時4万円回復、年末に向けて史上最高値が視野に
※画像はイメージです。 ※2024年10月17日(木)引け後の情報に基づき作成しています。 日経平均株価は、本格的な上昇相場への移行が見込まれる局面 今週の日経平均株価は、約3ヶ月ぶりに一時4万円台を回復する場面がありましたが、週後半は、半導体関連株を中心に軟調に推移しました。 チャート面からこれまでの動きを振り返ってみましょう(図1)。日経平均株価は、9月27日にかけての上昇で、複数の上値抵抗線を超え、さらに8月5日安値に対する二番底が完成し、本格的な上昇相場への移行が見込まれる局面となっています。 その後、一時大幅安となりましたが、徐々に下値を切り上げ、10月15日には9月27日高値(39,829円)を上回り、一時4万円台を回復しました。 17日に再び39,000円割れとなっていますが、調整一巡後に心理的フシの4万円の水準を終値で明確に突破すれば、年末に向けて7月11日に付けた史上最高値(取引時間中ベース:42,426円)を目指す展開が期待できます。 一方で、さらなる調整となった場合は、75日線(10月17日:38,309円)や25日線(同:38,133円)、200日線(同:38,115円)などを下値サポートとして下げ止まりとなるか注目されます。 ※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。 (注1)直近値は2024年10月17日。 (注2)日柄は両端を含む。(注3)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 8月に急落した日経平均株価は、9月・10月も一時大幅安となる等、振れ幅の大きい動きがみられました。ただし、今回は8月5日の安値から既に2ヶ月を超える日柄が経過しています(図2)。 (注1)直近値は2024年10月17日時点。 (注2)下落局面はすべてを網羅しているわけではない。(注3)ブラックマンデーや、コロナショック時や今回の下落局面は、直前の高値を起点とした。リーマンショックは2008年9月15日であり、その前営業日を起点とした。(出所)日本経済新聞社データより野村證券投資情報部作成 また、月別の指数騰落率を見ると、11月~翌年1月にかけてのパフォーマンスが特に良い傾向がみられます(図3)。これらの日柄や季節性を考慮すれば、今後、年末にかけて本格的な戻し相場に入ることが期待されます。 (注1)図中の平均は1-12月の月別騰落率の平均値。(注2) 順位は平均月別騰落率の上位順。 (注3)矢印は最もパフォーマンスが悪い9月から翌年1月にかけての局面。(注4)騰落率がプラスを勝ち、マイナスを負けとしてカウント。(出所)日本経済新聞社、S&Pダウ・ジョーンズ株式会社より野村證券投資情報部作成 日本10年国債利回り、中長期的な上昇トレンドが継続中 日本の長期金利は上昇傾向にあります。長期金利は「経済の体温計」ともいわれています。金利上昇自体は借入金利に影響を与え、経済活動にとってマイナス要因となることがありますが、経済活動の好調さを反映する形での上昇であれば、健全なものと捉えられます。 10年国債利回りは、日銀の金融政策正常化の進展を受けて、「経済の体温計」としての役割を取り戻しつつあります。チャートを通じて、今後の動向を考察していきましょう。 月足チャート(図4)を見ると、2016年のボトム(-0.300%)と2019年のボトム(-0.290%)によるダブルボトムが形成され、12ヶ月移動平均線を下支えとした本格的な上昇トレンドに入っています。 今年3月の日銀によるマイナス金利解除を経て、5月に心理的なフシとなる1%水準を上抜け、7月には一時1.100%に達しました。その後は利回り低下に転じましたが、これまでと同様に12ヶ月線(10月15日:0.849%)前後の水準から反発が見られており、中長期的な上昇トレンドは継続していると考えられます。 この先、今年7月ピーク(1.100%)や、2006年5月ピークから2016年7月ボトムまでの利回り低下幅の2/3戻し(1.226%)水準を上回った場合、チャート上の次の大きなメドは、2006~2008年につけた複数のピークや心理的フシがある1.9~2.0%水準までみられません。 これまでの上昇ペース(約5年で1.390%ポイント)を基にすれば、2~3年かけて、2%に迫る水準となる可能性も考えられます。 (注1)直近値は2024年10月15日。チャートは新発10年国債利回りの単利・日次終値を基に月足に変換している。新発10年国債利回りは日本相互証券公表の引値で、毎月、新発国債の入札日に銘柄の入れ替えを行っている。(注2)トレンドラインには主観が含まれておりますのでご留意ください。(注3)日柄は両端を含む。(出所)日本相互証券より野村證券投資情報部作成 (野村證券投資情報部 岩本 竜太郎) 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点
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10/18 08:15
【野村の朝解説】ASMLショックは緩和も米国株はまちまち(10/18)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 17日の米国株式市場では、寄り前に発表された9月の小売売上高が前月比+0.4%と市場予想(同+0.3%)を上回ったことを好感し、前日から上昇して始まったものの、取引終盤にかけて値を消す展開となり、S&P500は小幅安、NYダウ、ナスダック総合は小幅高で引けています。半導体受託生産大手の台湾積体電路製造(TSMC)は2024年の売上高見通しを上方修正、2024年7-9月期の純利益はアナリスト予想を上回りました。ASMLホールディング(ASML)の決算発表を受けて高まった人工知能(AI)や半導体需要への先行き懸念は緩和され、情報技術関連株は反発しました。米国では経済指標の上振れを受けて長期国債を中心に金利が上昇、ドル円相場は再び150円を超えるドル高円安水準へ上昇しました。 相場の注目点 ECB(欧州中央銀行)は17日、市場予想通り0.25%ポイントの利下げを決定しました。9月会合に続いて連続利下げを行った背景には、インフレが鎮静化する中で、ドイツを中心に景気下振れリスクが高まっていることがあります。野村證券では2025年6月会合まで毎会合での利下げに加えて、2025年9月会合での利下げを予想しています。米国の金融政策に関しては、2024年中は2回、2025年中は4回の利下げを予想しています。米大統領選挙でトランプ氏が当選した場合は、上院・下院共に共和党が過半数を占める「レッドウェーブ」となる可能性が高まっています。トランプ氏の掲げる政策はインフレ圧力を高めると想定され、米FRB(連邦準備理事会)の利下げ判断にも影響を与える可能性があります。トランプ氏の当選は金利上昇、ドル高につながる一方、米国株の重石になる可能性があるとみられていることから、米大統領選挙が終盤戦を迎える中で選挙情勢の変化とそれに対する市場の反応が注目されます。 (野村證券 投資情報部 尾畑 秀一) (注)データは日本時間2024年10月18日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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10/17 16:00
【野村の夕解説】半導体関連株の下落により、日経平均株価は269円安(10/17)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 前日、米国で発表された9月の輸入物価指数、輸出物価指数はいずれも市場予想を下回ったほか、10月のニューヨーク連銀サービス業活動指数が前月から悪化しました。これら経済指標の結果を受けて、米国金利は低下しました。一方、金融大手のモルガン・スタンレーや空運大手のユナイテッド航空ホールディングスなどが発表した決算は、好調な結果となりました。金利低下と堅調な企業業績により、米国株式市場では、主要3指数が揃って反発しました。この流れを引き継ぎ、本日の日経平均株価は前日比83円高の39,263円で取引を開始しました。しかし、15日(火)の決算発表で業績見通しを下方修正した半導体製造装置大手ASMLホールディングの下落や、本日午後に発表を控える台湾のTSMCの決算への警戒感から、国内半導体関連株が下落し、日経平均株価も下落に転じました。14:30ごろに発表されたTSMCの2024年7-9月期決算は最高益を更新したため、半導体関連株は底打ちし、日経平均株価も一時的に下げ幅を縮小しました。しかし、上値は重く、大引けは本日の安値となる前日比269円安の38,911円でした。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日、米国では9月小売売上高や9月鉱工業生産などの経済指標が発表されます。特に、年末商戦を控え、米国の消費者の選好を探るうえで、小売売上高は注目です。 (野村證券投資情報部 秋山 渉) ご投資にあたっての注意点
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10/17 08:40
【野村の朝解説】米株が反発、ドル円は150円をうかがう展開(10/17)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 16日の米国株式市場では、主要3指数が揃って反発しました。半導体製造装置大手ASMLホールディング(ASML)の決算発表をきっかけに前日に大幅下落した半導体株の多くが反発し、好決算を手がかりに上昇した金融株、小型株が相場を牽引しました。朝方発表されたモルガン・スタンレー(MS)や地銀のUSバンコープ(USB)の2024年7~9月期決算では、利益が市場予想を上回り、金融株全般が上昇しました。他方、原油価格が続落し、欧州中央銀行(ECB)の追加利下げへの思惑が強まる中、米長期金利が小幅に低下し、1ドル=149円台後半まで円安ドル高が進行しました。 相場の注目点 本日の日本株は、米国株の上昇や、半導体株の多くが反発、円安ドル高が支援材料になるとみられます。円相場は、米国の利下げへの過大な期待が後退する中で、目先は1ドル=150円をうかがう展開になるとみています。しかし、ドル円は短期的な高止まりを経て、米FRB(連邦準備理事会)の利下げ観測や日銀への追加利上げ期待を受けて年末には145円に向かうと野村證券では予想します。通貨のボラティリティー(変動性)を高める要因として、日米の選挙には注目です。米国の大統領選挙では、引き続きハリス候補がトランプ候補をリードしていますが、一部の接戦州ではトランプ候補の支持率がハリス候補を再逆転しており、トランプ候補が世論調査以上の強さを見せる可能性が意識されています。トランプ候補が再選した場合は、一時的にドル高圧力が高まる可能性があります。本日は、ユーロ圏でECBの金融政策理事会の結果発表が行われます。景況感が悪化し、インフレ率が鈍化する中、ECBは連続利下げに向かうと予想します。海外中銀の利下げ加速は中長期的な円相場の支援材料になるとみられます。 (野村證券 投資情報部 坪川 一浩) (注)データは日本時間2024年10月17日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点