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30分前

【野村の朝解説】米国株、年末薄商いで小幅安(12/30)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 年末年始を控えた薄商いの中、29日の米国株式市場で主要3指数は揃って小幅安となりました。S&P500指数は、24日に最高値を更新したあと、AI関連株を中心に持ち高調整や利益確定の売りが続いています。また、貴金属が前日の高値から急落し、関連銘柄に売りが波及した一方、原油価格の上昇を背景にエネルギー株は堅調な推移となりました。米長期金利の低下や日銀の利上げ継続観測から、為替市場は円高米ドル安となり、1米ドル=156円近辺で推移しています。 相場の注目点 2025年はトランプ大統領の言動が相場を振り回す展開となりました。米ドル離れが意識される中で欧州株の上昇が関心を集め、イタリアの主要株価指数FTSE MIBの年初来騰落率は12月29日時点で約30%、スペインのIBEX35は約48%と、日米株を上回るパフォーマンスを記録しています。もっとも、関税政策を巡る不透明感の後退やFRBの利下げ期待を背景に、米S&P500指数は4月の急落から12月24日の最高値更新までに約39%上昇、日本のTOPIXは12月15日の高値更新までに約50%上昇するなど、ふたを開けてみれば日米ともに打たれ強さを発揮する結果となりました。2026年の米国は11月に中間選挙を控えます。トランプ大統領は支持率維持を目的に景気刺激策を取るインセンティブが働きやすくなることが想定されます。もし景気底入れの証左が増えているにもかかわらず、利下げが継続となった場合、ハイテク関連が相場上昇を主導する構図が2026年も続く可能性があります。2026年も強気相場が継続するのか、市場では来年の金融政策について手掛かりを得たいとの思惑から、日本時間12月31日未明公表のFOMC議事要旨やFRB議長人事の行方に関心が集まっています。 2025年の朝解説は本日が最後となります。今年も1年間ご愛読いただき、誠にありがとうございました。2026年は1月5日より発行予定です。皆様、良いお年をお迎えください。 (野村證券 投資情報部 引網 喬子) 注)データは日本時間2025年12月30日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点