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06/13 12:00【今週のチャート分析】日経平均株価、上向きの25日移動平均線が下支えとなるか注目
※画像はイメージです。 ※2025年6月12日(木)引け後の情報に基づき作成しています。 日経平均株価、戻り高値集中の水準を突破なるか 今週の日経平均株価は、米国と各国・地域との関税交渉に焦点が当たる中、3万8,000円台前半にかけて堅調に推移しました(6月12日時点)。 これまでの動きをチャートから振り返ってみましょう(図1)。日経平均株価は、5月中旬にかけて急反発となったものの、その後は上値の重い動きとなりました。今後、再び調整となった場合は、これまで下支えとなってきた上向きの25日移動平均線(6月12日:37,746円)が下支えとなるか注目されます。同線を割り込んでさらなる調整となった場合は、5月22日安値(36,855円)が次の下値メドとして挙げられます。 一方で、5月22日安値形成後は徐々に下値を切り上げています。この先、5月13日高値(ザラバベース:38,494円)や6月11日高値(同:38,529円)等の戻り高値が集中する38,500円前後の水準を上放れとなれば、保ち合いを突破してきたと捉えられます。その場合は、心理的フシの40,000円や、昨年12月高値(同:40,398円)の水準を目指す動きとなると考えられます。 ※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。 (注1)直近値は2025年6月12日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 東証グロース250、ダブルボトムが示す新たな上昇局面 株式市場では、米国の関税政策に対する懸念が依然として残っています。米中の通商合意により一時的に緊張は緩和されたものの、トランプ政権が関税政策そのものを撤回する可能性は低く、今後も各国との交渉が続くと見られます。 こうした状況の中で、米国の関税の影響を比較的受けにくいと考えられる東証グロース市場への関心が高まっています。東証グロース市場は、高い成長が期待される企業が多く、インターネットサービスなど主に内需関連の企業が中心です。 代表指数である「東証グロース250指数」のチャートをみてみましょう(図2)。同指数は2025年に入り、52週移動平均線を上抜けした後、25年2月高値(692.66pt)も突破しました。24年8月安値と25年4月安値を底とする「ダブルボトム」が完成し、大底形成のシグナルがみられます。2020年10月から約4年半続いた長期の低迷を脱し、本格的な上昇相場に入った可能性があります。 この先の上値メドとして、2020年10月高値から24年8月安値までの下落幅に対する38.2%戻し(821.35pt)や、23年6月高値(864.77pt)、同50%戻し(925.25pt)の水準が挙げられます。これら水準へ向けて押しをこなしつつ、上昇傾向が続くか注目されます。 (注1)直近値は2025年6月12日。天底の数値は日次終値ベース。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社データ、各種資料より野村證券投資情報部作成 <ご参考>東証グロース250指数とは 東証グロース市場は、高い成長が期待される企業が集まる市場です。この市場に上場している企業の中から、代表的な250銘柄で構成される株価指数が「東証グロース250指数」です。なお、以前は「東証マザーズ指数」と呼ばれていました。2022年4月の東証市場区分の再編により、マザーズ市場が廃止されました。その後、マザーズ指数の構成銘柄は段階的に見直され、2023年11月6日から「東証グロース250指数」へ名称が変更されました。 (野村證券投資情報部 岩本 竜太郎) 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点
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06/13 08:26【野村の朝解説】長期金利低下を受け、米国株は小幅反発(6/13)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 12日の米国株式市場で主要3指数は小幅に反発しました。長期金利低下を受けた不動産などの金利敏感株や、オラクルの好調な決算を受けたテクノロジー株が上昇をけん引しました。経済指標では、5月米PPI(生産者物価指数)が昨日発表のCPI(消費者物価指数)に続き市場予想を下回り、新規失業保険申請件数が市場予想を上回ったことで労働市場の悪化が意識されました。また、午後発表された米30年国債入札が需要が堅調で米国の財政問題への懸念が和らぎ、これらを背景に米10年国債利回りは前日比で低下しました。 相場の注目点 来週のFOMCが注目されます。今回の会合での利下げは見送られると市場では予想されています。一方で、FOMC参加者による政策金利見通しの変更が注目されます。市場では、2025年内に0.6%ポイント程度、26年末までに累計で1.1%ポイント程度の利下げが予想されています(野村では、25年9月、26年1月および3月に各0.25%ポイントの利下げを予想)。トランプ政策による経済の不確実性が高い状況を、FOMC参加者がどう判断しているかを読み取る上で注目されます。 本日のイベント 米国では6月ミシガン大学消費者調査(速報値)が発表されます。消費者態度指数は、市場では53.5と、5月確報値の52.2から改善すると予想されています。なお、5月確報値は速報値の50.8から上方修正されました。トランプ政権の関税政策への懸念が和らいだことが背景にあると考えられます。また、1年先と5年先のインフレ見通しも注目されます。こちらも5月分は確報値がそれぞれ速報値からインフレ率が低下する方向に修正されていました。 (野村證券 投資情報部 竹綱 宏行) (注)データは日本時間2025年6月13日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点