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11分前

【野村の朝解説】米国株は動意に乏しく小幅高で引け (12/8)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 5日の米国株式市場は、12月9-10日にFOMCを控える中で動意に乏しく、主要3指数は揃って小幅高で引けました。米国債市場では利下げ観測の後退から金利が上昇し、1日には4.02%程度であった10年国債利回りは4.14%台で引けました。為替市場では日銀に対する利上げ観測が強まり、米ドル円相場は一時1米ドル=154円台前半まで円高が進行しましたが、その後巻き戻され、155円台前半で引けています。 相場の注目点 今週最も注目されるのは米国のFOMCですが、今回は解釈が複雑になりそうです。先物金利を見ると市場はほぼ0.25%ポイント(pt)の利下げを織り込んでいます。FOMCメンバーの見方は利下げと据え置きで二分されており、投票権を持つ12名のうち4名が利下げに反対する可能性があります。また、今会合では政策金利見通しが発表されます。25年9月のFOMCでは26年中の利下げは1回(0.25%pt)との見通しが中央値でした。パウエルFRB議長の議長としての任期は26年5月までですが、早ければ2月には後任候補が理事に就任し、パウエル議長が事実上レームダック(死に体)化する可能性があります。また、金融政策決定の投票権を有する4名の地区連銀総裁が、輪番制のため入れ替わります。25年と比べると26年の方がハト派色(利下げに積極的)は色濃くなりそうです。これらの点を踏まえると、仮にFRBが慎重な政策金利見通しを示したとしても、市場ではFRBはハト派化するとみなされる可能性があります。一方で、26年入り後には関税の影響からインフレが加速する可能性がある上、減税効果が顕在化することも予想されます。当面は、政府閉鎖で延期されていた経済指標の発表を待って先行きを見極めていく展開となりそうです。 (野村證券 投資情報部 尾畑 秀一) 注)データは日本時間2025年12月8日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点

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