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10/18 12:00
【今週のチャート分析】日経平均株価、一時4万円回復、年末に向けて史上最高値が視野に
※画像はイメージです。 ※2024年10月17日(木)引け後の情報に基づき作成しています。 日経平均株価は、本格的な上昇相場への移行が見込まれる局面 今週の日経平均株価は、約3ヶ月ぶりに一時4万円台を回復する場面がありましたが、週後半は、半導体関連株を中心に軟調に推移しました。 チャート面からこれまでの動きを振り返ってみましょう(図1)。日経平均株価は、9月27日にかけての上昇で、複数の上値抵抗線を超え、さらに8月5日安値に対する二番底が完成し、本格的な上昇相場への移行が見込まれる局面となっています。 その後、一時大幅安となりましたが、徐々に下値を切り上げ、10月15日には9月27日高値(39,829円)を上回り、一時4万円台を回復しました。 17日に再び39,000円割れとなっていますが、調整一巡後に心理的フシの4万円の水準を終値で明確に突破すれば、年末に向けて7月11日に付けた史上最高値(取引時間中ベース:42,426円)を目指す展開が期待できます。 一方で、さらなる調整となった場合は、75日線(10月17日:38,309円)や25日線(同:38,133円)、200日線(同:38,115円)などを下値サポートとして下げ止まりとなるか注目されます。 ※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。 (注1)直近値は2024年10月17日。 (注2)日柄は両端を含む。(注3)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 8月に急落した日経平均株価は、9月・10月も一時大幅安となる等、振れ幅の大きい動きがみられました。ただし、今回は8月5日の安値から既に2ヶ月を超える日柄が経過しています(図2)。 (注1)直近値は2024年10月17日時点。 (注2)下落局面はすべてを網羅しているわけではない。(注3)ブラックマンデーや、コロナショック時や今回の下落局面は、直前の高値を起点とした。リーマンショックは2008年9月15日であり、その前営業日を起点とした。(出所)日本経済新聞社データより野村證券投資情報部作成 また、月別の指数騰落率を見ると、11月~翌年1月にかけてのパフォーマンスが特に良い傾向がみられます(図3)。これらの日柄や季節性を考慮すれば、今後、年末にかけて本格的な戻し相場に入ることが期待されます。 (注1)図中の平均は1-12月の月別騰落率の平均値。(注2) 順位は平均月別騰落率の上位順。 (注3)矢印は最もパフォーマンスが悪い9月から翌年1月にかけての局面。(注4)騰落率がプラスを勝ち、マイナスを負けとしてカウント。(出所)日本経済新聞社、S&Pダウ・ジョーンズ株式会社より野村證券投資情報部作成 日本10年国債利回り、中長期的な上昇トレンドが継続中 日本の長期金利は上昇傾向にあります。長期金利は「経済の体温計」ともいわれています。金利上昇自体は借入金利に影響を与え、経済活動にとってマイナス要因となることがありますが、経済活動の好調さを反映する形での上昇であれば、健全なものと捉えられます。 10年国債利回りは、日銀の金融政策正常化の進展を受けて、「経済の体温計」としての役割を取り戻しつつあります。チャートを通じて、今後の動向を考察していきましょう。 月足チャート(図4)を見ると、2016年のボトム(-0.300%)と2019年のボトム(-0.290%)によるダブルボトムが形成され、12ヶ月移動平均線を下支えとした本格的な上昇トレンドに入っています。 今年3月の日銀によるマイナス金利解除を経て、5月に心理的なフシとなる1%水準を上抜け、7月には一時1.100%に達しました。その後は利回り低下に転じましたが、これまでと同様に12ヶ月線(10月15日:0.849%)前後の水準から反発が見られており、中長期的な上昇トレンドは継続していると考えられます。 この先、今年7月ピーク(1.100%)や、2006年5月ピークから2016年7月ボトムまでの利回り低下幅の2/3戻し(1.226%)水準を上回った場合、チャート上の次の大きなメドは、2006~2008年につけた複数のピークや心理的フシがある1.9~2.0%水準までみられません。 これまでの上昇ペース(約5年で1.390%ポイント)を基にすれば、2~3年かけて、2%に迫る水準となる可能性も考えられます。 (注1)直近値は2024年10月15日。チャートは新発10年国債利回りの単利・日次終値を基に月足に変換している。新発10年国債利回りは日本相互証券公表の引値で、毎月、新発国債の入札日に銘柄の入れ替えを行っている。(注2)トレンドラインには主観が含まれておりますのでご留意ください。(注3)日柄は両端を含む。(出所)日本相互証券より野村證券投資情報部作成 (野村證券投資情報部 岩本 竜太郎) 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点
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10/18 08:15
【野村の朝解説】ASMLショックは緩和も米国株はまちまち(10/18)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 17日の米国株式市場では、寄り前に発表された9月の小売売上高が前月比+0.4%と市場予想(同+0.3%)を上回ったことを好感し、前日から上昇して始まったものの、取引終盤にかけて値を消す展開となり、S&P500は小幅安、NYダウ、ナスダック総合は小幅高で引けています。半導体受託生産大手の台湾積体電路製造(TSMC)は2024年の売上高見通しを上方修正、2024年7-9月期の純利益はアナリスト予想を上回りました。ASMLホールディング(ASML)の決算発表を受けて高まった人工知能(AI)や半導体需要への先行き懸念は緩和され、情報技術関連株は反発しました。米国では経済指標の上振れを受けて長期国債を中心に金利が上昇、ドル円相場は再び150円を超えるドル高円安水準へ上昇しました。 相場の注目点 ECB(欧州中央銀行)は17日、市場予想通り0.25%ポイントの利下げを決定しました。9月会合に続いて連続利下げを行った背景には、インフレが鎮静化する中で、ドイツを中心に景気下振れリスクが高まっていることがあります。野村證券では2025年6月会合まで毎会合での利下げに加えて、2025年9月会合での利下げを予想しています。米国の金融政策に関しては、2024年中は2回、2025年中は4回の利下げを予想しています。米大統領選挙でトランプ氏が当選した場合は、上院・下院共に共和党が過半数を占める「レッドウェーブ」となる可能性が高まっています。トランプ氏の掲げる政策はインフレ圧力を高めると想定され、米FRB(連邦準備理事会)の利下げ判断にも影響を与える可能性があります。トランプ氏の当選は金利上昇、ドル高につながる一方、米国株の重石になる可能性があるとみられていることから、米大統領選挙が終盤戦を迎える中で選挙情勢の変化とそれに対する市場の反応が注目されます。 (野村證券 投資情報部 尾畑 秀一) (注)データは日本時間2024年10月18日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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10/17 16:00
【野村の夕解説】半導体関連株の下落により、日経平均株価は269円安(10/17)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 前日、米国で発表された9月の輸入物価指数、輸出物価指数はいずれも市場予想を下回ったほか、10月のニューヨーク連銀サービス業活動指数が前月から悪化しました。これら経済指標の結果を受けて、米国金利は低下しました。一方、金融大手のモルガン・スタンレーや空運大手のユナイテッド航空ホールディングスなどが発表した決算は、好調な結果となりました。金利低下と堅調な企業業績により、米国株式市場では、主要3指数が揃って反発しました。この流れを引き継ぎ、本日の日経平均株価は前日比83円高の39,263円で取引を開始しました。しかし、15日(火)の決算発表で業績見通しを下方修正した半導体製造装置大手ASMLホールディングの下落や、本日午後に発表を控える台湾のTSMCの決算への警戒感から、国内半導体関連株が下落し、日経平均株価も下落に転じました。14:30ごろに発表されたTSMCの2024年7-9月期決算は最高益を更新したため、半導体関連株は底打ちし、日経平均株価も一時的に下げ幅を縮小しました。しかし、上値は重く、大引けは本日の安値となる前日比269円安の38,911円でした。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日、米国では9月小売売上高や9月鉱工業生産などの経済指標が発表されます。特に、年末商戦を控え、米国の消費者の選好を探るうえで、小売売上高は注目です。 (野村證券投資情報部 秋山 渉) ご投資にあたっての注意点
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10/17 08:40
【野村の朝解説】米株が反発、ドル円は150円をうかがう展開(10/17)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 16日の米国株式市場では、主要3指数が揃って反発しました。半導体製造装置大手ASMLホールディング(ASML)の決算発表をきっかけに前日に大幅下落した半導体株の多くが反発し、好決算を手がかりに上昇した金融株、小型株が相場を牽引しました。朝方発表されたモルガン・スタンレー(MS)や地銀のUSバンコープ(USB)の2024年7~9月期決算では、利益が市場予想を上回り、金融株全般が上昇しました。他方、原油価格が続落し、欧州中央銀行(ECB)の追加利下げへの思惑が強まる中、米長期金利が小幅に低下し、1ドル=149円台後半まで円安ドル高が進行しました。 相場の注目点 本日の日本株は、米国株の上昇や、半導体株の多くが反発、円安ドル高が支援材料になるとみられます。円相場は、米国の利下げへの過大な期待が後退する中で、目先は1ドル=150円をうかがう展開になるとみています。しかし、ドル円は短期的な高止まりを経て、米FRB(連邦準備理事会)の利下げ観測や日銀への追加利上げ期待を受けて年末には145円に向かうと野村證券では予想します。通貨のボラティリティー(変動性)を高める要因として、日米の選挙には注目です。米国の大統領選挙では、引き続きハリス候補がトランプ候補をリードしていますが、一部の接戦州ではトランプ候補の支持率がハリス候補を再逆転しており、トランプ候補が世論調査以上の強さを見せる可能性が意識されています。トランプ候補が再選した場合は、一時的にドル高圧力が高まる可能性があります。本日は、ユーロ圏でECBの金融政策理事会の結果発表が行われます。景況感が悪化し、インフレ率が鈍化する中、ECBは連続利下げに向かうと予想します。海外中銀の利下げ加速は中長期的な円相場の支援材料になるとみられます。 (野村證券 投資情報部 坪川 一浩) (注)データは日本時間2024年10月17日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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10/16 16:12
【野村の夕解説】日経平均株価730円安、半導体関連株の下落が重石(10/16)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 15日の海外市場で、オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが業績見通しを大幅に引き下げ、半導体関連株は全面安となりました。米国市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は前日比-5.28%と大幅に下落しました。これらの影響を受け、本日の日経平均株価は前日比547円安の39,362円で始まりました。しかし、半導体関連株を中心に売り気配で始まった銘柄も散見され、寄り付き直後には一気に同847円安の39,062円まで下げ幅を拡大しました。一方、39,000円の節目に近付くと値頃感から下値も堅く、下げ幅を縮小し39,200円を挟んで一進一退を続けました。その後は相場の材料も限定的で、前日比730円安の39,180円と反落して取引を終えました。 個別銘柄では半導体関連株の下落が目立ち、東京エレクトロンは前日比-9.18%、レーザーテックは同-13.44%となりました。また、傘下の英半導体設計アームホールディングスが前日比-6.89%下落したことを受けてソフトバンクグループは前日比-3.97%となり、3銘柄で日経平均株価を約362円押し下げました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日、米国ではアルミニウム製錬大手のアルコア、金融大手モルガン・スタンレーなどの決算発表が予定されています。 (野村證券投資情報部 神谷 和男) ご投資にあたっての注意点
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10/16 08:26
【野村の朝解説】米国株は半導体関連中心に急落(10/16)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 2024年7-9月期の決算発表が本格化する中、昨日の米国株はエネルギー、半導体関連中心に急落しました。オランダの半導体製造装置メーカーであるASMLホールディングス(ASML)が1日前倒して発表した7-9月期決算で受注額がアナリスト予想平均の半分程度にとどまったことに加え、バイデン政権が人工知能(AI)向け先端半導体について国ごとに販売規制を検討しているとの報道が嫌気されました。また、イスラエルがイランの石油生産設備を標的にしていない可能性があるとの一部報道を受けて原油が大幅に下落し、エネルギー関連株も下げました。原油安を背景に米国債利回りは長期債を中心に低下しました。ドルにはリスク回避的な需要が見られたものの、円が主要通貨に対して全面高の展開となり、対ドルでは一時148円台まで上昇、足元では149円台前半で推移しています。 相場の注目点 海外市場では2024年7-9月期決算発表が本格化、中東情勢への懸念が燻る中で、米国の大統領選挙も11月5日の投開票日に向けいよいよ大詰めとなるなど、市場はボラティリティーの高まりやすい状況が続いています。9月の雇用統計を受けて米国景気に対する減速懸念は後退したことから、米国では長期金利の上昇と株高が併存する流れが続き、長短金利の逆転も解消されています。一方で、半導体需要の持続力と大手ハイテク企業以外への業績改善の裾野拡大に対する不透明感が重石となっており、決算発表を睨みながらの相場展開が当面の間、続きそうです。 本日のイベント 米国では金融大手の決算発表が続いており、本日はモルガンスタンレー(MS)の発表が予定されています。 (野村證券 投資情報部 尾畑 秀一) (注)データは日本時間2024年10月16日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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10/15 19:00
【週間ランキング】日本株の値上がり/値下がり銘柄は?(10月第2週)
※画像はイメージです。 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(上位) 2024年10月第2週(2024年10月4日~10月11日) 2024年10月月間(2024年9月30日~10月11日) 2024年年間(2023年12月29日~2024年10月11日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2024年10月11日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(下位) 2024年10月第2週(2024年10月4日~10月11日) 2024年10月月間(2024年9月30日~10月11日) 2024年年間(2023年12月29日~2024年10月11日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2024年10月11日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 <参考>今週の日本株式市場パフォーマンス 主要指数 TOPIX: 東証33業種 (注)業種分類は東証33業種ベース。直近値は2024年10月11日時点。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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10/15 16:18
【野村の夕解説】米国株高により日経平均上昇も、引け間際に上げ幅縮小 (10/15)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 11日(金)から14日(月)にかけての米国株式市場では、好決算を受けたJPモルガン・チェースなどの金融株や、一部のアナリストによる強気な業績予想が示されたエヌビディアをはじめとする半導体株がけん引役となり、主要3指数は揃って上昇しました。NYダウとS&P500指数は史上最高値を更新しています。米国株高の流れを引き継ぎ、本日の日経平均株価は前営業日比441円高の40,047円で寄り付き、取引時間中としては7月19日以来、約3ヶ月ぶりに40,000円を上回りました。寄り付き後も、東京エレクトロンやアドバンテストといった値がさの半導体関連株の上昇が日経平均株価を押し上げ、前営業日比626円高の40,232円で午前の取引を終えました。しかし、前営業日に好決算を受けて上昇したファーストリテイリングがこの日は反落し下げ幅を拡大したことで、日経平均株価は午後から徐々に上げ幅を縮小しました。引け間際には40,000円を割り込み、結局、前営業日比304円高の39,910円で本日の取引を終えました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日、米国でNRF(全米小売業協会)が2024年年末商戦の見通しを発表する予定です。米国の消費動向は、米FRB(連邦準備理事会)による今後の利下げペースにも影響を与えるとみられ、注目が集まります。 (野村證券投資情報部 秋山 渉) ご投資にあたっての注意点
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10/15 08:52
【野村の朝解説】NYダウは連日、史上最高値を更新(10/15)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 11日の米国株式市場で主要3指数は揃って反発しました。朝方発表された米国の9月卸売物価指数(PPI)が市場予想を下回ったことが、米連邦準備制度理事会(FRB)が11月に0.25%ポイントの利下げを実施するとの観測を支えました。また、同日発表の大手金融機関の決算が市場予想を上回る内容だったことを受け、金融株の上昇が相場をけん引しました。 14日は米国はコロンブスデーで債券市場が休場となるなか、NYダウは2営業日連続で史上最高値を更新し、初めて4万3,000ドル台に乗せました。S&P500も史上最高値を更新し、ナスダック総合は7月以来の高値で終えました。主要な経済指標の発表や決算発表がなく取引材料に乏しい中、企業決算や米経済に対するソフトランディング(軟着陸)、FRBに対する利下げ継続の期待が相場を下支えしました。また、注目された12日の中国財務相の会見では、追加景気刺激策について具体的な数字等は言及されず、10月末に開催予定の全人代に向けて、概ね期待が温存される格好となりました。 相場の注目点 米国では主力企業の決算発表が始まり、先週末の米国株市場では市場予想を上回る好決算を発表した金融株を中心に物色が進みました。今週以降も好決算銘柄への物色意欲が株価上昇を支えることが期待され、決算動向に注目が集まります。また、米国では今年11月と12月に連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。市場ではFRBが11月のFOMCで0.25%ポイントの利下げを決定することがコンセンサスとなっていますが、9月雇用統計を受けて、一部では11月の利下げ見送りの可能性も意識される状況となっています。米10年国債利回りが再び4%台と、高止まりとなっていることは引き続き株式市場にとって重石になると考えられ、今週も引き続きFRB高官の利下げを巡る発言が注目されます。 (野村證券 投資情報部 引網 喬子) (注)データは日本時間2024年10月15日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点