海外市場の振り返り

2日の米国株式市場では、主要3指数揃って上昇しました。NYダウの上げ幅は今年最大となりました。注目されていた5月の米雇用統計では、非農業者部門雇用者数の増加幅が市場予想を大幅に上回った一方、失業率は3.7%と2022年10月以来の水準に上昇、賃金上昇率も市場予想を下回りました。この結果を受け賃金インフレへの懸念が後退、VIX指数が2020年2月以来の水準まで低下するなど、リスクセンチメントが改善しました。

相場の注目点

米国時間3日、バイデン大統領の署名により米連邦政府債務上限問題は解消されました。今後の焦点は、6月の米FOMCや日銀金融政策決定会合など、主要国・地域の金融政策となりそうです。6月FOMCでは利上げ休止が市場のコンセンサスとなっています。ただし、本日発表される5月ISMサービス業景気指数や、13日発表の5月消費者物価指数などの結果が大幅な上振れとなれば、利上げ期待が再び高まる可能性もあります。

本日のイベント

本日は、中国で5月財新版サービス業PMIが発表されます。2日発表の同製造業PMIでは市場予想に反して好不調の境目となる50を上回りましたが、中国景気鈍化への懸念は晴れていません。日本企業に影響を与える中国の設備投資や、今後期待される中国からのインバウンド需要の動向を見極めるうえでも、中国企業の景況感に注目です。

(投資情報部 大坂 隼矢 )

(注)データは日本時間2023年6月5日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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