2023年前半は、米国の利上げ休止が視野に入ってきたことで、前年急落したナスダックなどのグロース(成長)株や景気敏感セクターへの資金回帰の動きが見られました。5月以降は割安修正への期待などから日本株への海外投資家の買いが膨らみ、日経平均株価は1~4月は25,000~28,000円台で一進一退でしたが、5月から急騰して6月には33,000円台へ急伸しました。

<上昇が目立った業種・銘柄群>

生成系AIへの注目の高まりや業績拡大への期待を背景に、(6723)ルネサスエレクトロニクス、(6857)アドバンテスト、(7735)SCREENホールディングス、(6146)ディスコなど、半導体関連の上昇が目立ちました。米著名投資家のバフェット氏の追加投資表明を手掛かりに、(8002)丸紅、(8058)三菱商事などの大手商社株も上昇率上位にランクインしました。

<下落が目立った業種・銘柄群>

一方、サービス関連の一角やディフェンシブ業種には軟調な銘柄が目立ちました。個別では、(4506)住友ファーマ、(4552)JCRファーマ、(4516)日本新薬、(4528)小野薬品工業などの医薬品株が多くランクインしたほか、(2127)日本M&AセンターHD、(2412)ベネフィット・ワン、(4755)楽天グループなどのサービス関連の下げが目立ちました。

(野村證券投資情報部 山内 正一郎)

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