日銀会合後の円高は持続しなかったが…

日本銀行は7月27-28日に金融政策決定会合を開催し、主要な金融政策を据え置いた上で、YCC(長短金利操作)の運用を柔軟化することを決定しました。日銀の発表直後の金融市場では、ドル円相場が円高に進行しました。短期的には円高ドル安への警戒が必要な可能性がありますが、過去、円高が進行した時にはどのような銘柄が上昇したのでしょうか。また、それらの銘柄にはどのような特徴があるのでしょうか。

※詳細版をページ下部に掲載しています。

円高時に上昇した銘柄の特徴とは?

過去(5年間)、円高米ドル安が進行した際に上昇した銘柄は、概ね下記のようなグループに分けられます。

① 円高メリットグループ
 小売・食品など、円高により商品や原材料の仕入コストが低下すると期待される業種

② 円高無関係グループ
 ヘルスケア、ソフトウエア、インターネットサービスなど、為替の影響を受けにくいとされる業種

③ 高成長期待グループ
 成長期待の高い(実際に過去の増収率が高い)半導体・電子デバイス関連銘柄

④ 高ROEグループ
 内需、外需問わず、ROEが高い銘柄

一般的には、①や②のように、他の業種に比べ、円高米ドル安が業績に好影響(あるいは影響が限定的)であるグループの銘柄が上昇すると考えられがちです。ただ実際には、円高が業績的には不利に働くことが多い高成長期待銘柄や、ブルーチップ性の高い高ROE銘柄も数多く名を連ねています。

※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。

(野村證券投資情報部 大坂 隼矢)

ご投資にあたっての注意点