1月はバリュー株が勝ちやすく、相場も継続しやすい

2024年1月に入って以降、バリュー株が乱高下しながらも上昇しています。米国金利の上昇や円安、東京証券取引所による「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に関する開示企業一覧表の公表を受けたバリュー株への注目、などが背景にあると考えられます。過去においても、1月はバリュー株が勝ちやすいという「バリュー株の1月効果」が知られています。

1月に勝ちやすいという効果の他に、バリュー株には注目すべき「もう一つの1月効果」が存在します。1月にバリュー株がアウトパフォームした年は、その後もバリュー株がアウトパフォームを継続しやすいというものです。この傾向は特に「E/P(PERの逆数、益利回り)」で強くなっています。1月にバリュー株が優位だった年とグロース株が優位だった年とでその後の平均的な「E/P」ファクターのリターンを比較すると、バリュー株/グロース株相場の継続性が確認できます。

1月のバリュー株相場の継続性には、決算発表が関連していると考えます。1月は第3四半期(Q3)決算発表直前の月であり、決算発表前後は株価の「モメンタム(相場が一方向に進みやすい傾向)」が継続する傾向があるためです。個別銘柄レベルで当月のリターンと翌2ヵ月間のリターンとの関係を調べると、決算発表の直前月以外では「リターン・リバーサル(行き過ぎた値動きが反転する)」の傾向があるのに対して、決算発表の直前月では「モメンタム」の傾向があります。

1月のバリュー株相場の継続性には、Q3決算において投資家の視点が「今期」業績から「来期」業績へとシフトしているということも影響している可能性があります。Q3決算発表期である1-3月は、今期業績が悪く株価が低迷してきた銘柄が、今期の悪材料出尽くし・来期への期待によりリバウンドしやすい時期です。特にバリュー株には今期業績が悪く株価が低迷している銘柄が相対的に多く含まれています。今年度については、過去のパターンからは今後しばらくバリュー相場が継続する可能性がありそうです。

(野村證券投資情報部 デジタル・コンテンツ課)

要約編集元アナリストレポート「日本株クオンツストラテジー – バリュー株の「もう一つの」1月効果(2024年1月19日配信)」(プレミアムプラン限定)

(注)各種データや見通しは、要約編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。
(出所)野村證券エクイティ・リサーチ部などより野村證券投資情報部作成

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