海外市場の振り返り

5日の米国株式市場では、NYダウ、S&P500は小幅安となった一方、ナスダックは小幅高となりました。やや軟調な経済指標を受け、米国景気への懸念が強まった一方、金利低下が株価を下支えしました。米大手格付け会社が中国の信用格付け見通しを引き下げました。世界最大の商品消費国である中国景気への懸念が強まり、銅価格などが下落する中、エネルギーや素材セクターが軟調でした。

相場の注目点

目先の市場の注目イベントは、8日に発表される米国の11月雇用統計です。5日に発表された11月非製造業景気指数は市場予想を上回ったものの、雇用DIは50.7と市場予想(51.4)を下回りました。また10月のJOLTS求人数は2021年3月以来の低水準となり、雇用統計に向けて期待値を低下させています。野村證券は米国時間5日、FRBの利下げ開始予想時期を従来の2024年9月から同年6月へと前倒ししました。最近の物価及び雇用関連指標の弱さに加え、FRB高官発言のハト派化から、インフレ減速に対応した予防的な利下げの可能性が高まったと判断しています。米国の雇用情勢、金融政策に引き続き注目が集まります。

本日のイベント

本日は雇用統計の前哨戦となる11月ADP全米雇用レポートの結果に注目です。

(投資情報部 大坂 隼矢)

(注)データは日本時間2023年12月6日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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