本日の株式市場

本日の日経平均株価は、前週末比350円高の37,248円と続伸して取引を開始しました。東京エレクトロンやリクルートホールディングスなどが、前週末引け後に発表した好決算を受けて大幅に上昇しました。また、ソフトバンクグループは、子会社の英半導体設計大手アームの大幅高を受けて上昇し、これら主力銘柄の上昇が日経平均株価の追い風となりました。さらに、金融庁が損害保険大手4社に政策保有株の売却を加速するよう求めたとの観測が前週末報じられた事を受けて、資本効率改善への期待から保険株が軒並み大幅上昇となりました。好材料に恵まれた日経平均株価は、一日を通して上げ幅を拡大し、大引け直前に38,000円を上回り38,010円まで上げ幅を拡大しました。引けにかけてはわずかに上げ幅を縮小し、前週末比1,066円高の37,963円と3営業日続伸し、34年1ヶ月ぶりの高値を更新して取引を終えました。

個別銘柄では、東京エレクトロンが前週末比+13.32%、ソフトバンクグループは前週末比+6.26%となり、2銘柄で日経平均株価を約496円押し上げました。

(注)経済指標などの市場予想はブルームバーグによる市場コンセンサス予想。時間は日本時間。
(出所)東京証券取引所等より野村證券投資情報部作成

日経平均株価が38,000円のタイミングで投資すると?

過去20年間(2001年から2020年の間)、日経平均株価を月末に投資し、3年間保有した場合の勝率は約8割(185勝55敗)、平均リターンは23.2%となりました。ただし、投資を行うタイミングによって、そのパフォーマンスは異なります。日経平均株価の投資タイミングにおけるPERとPBRの水準別の投資結果は、以下の通りです。

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仮に日経平均が38,000円となった場合の予想PERは16.1倍です(予想EPSは2024年2月9日時点)。過去20年間で、日経平均が予想PER15倍以上20倍未満の時に投資した場合、3年間の騰落の勝率は52勝26敗で、平均リターンは16.1%となっています。一方、予想PER20倍以上の場合は、勝率が約4割(16勝20敗)、平均リターンは-2.7%となっています。

仮に日経平均が38,000円となった場合の実績PBRは1.68倍です(実績BPSは2024年2月9日時点)。過去20年間、日経平均が実績PBR1.5倍以上.2.0倍未満の時に投資した場合、その勝率は約6割(38勝21敗)、平均リターンは10.2%となっています。一方、実績PBR2倍以上の場合、勝率は0%でした。仮にPBR2倍以上でも、日本株が投資対象になりえることがあるとするならば、国内企業の収益力(ROE)が欧米並みまで高まる必要があるでしょう。少なくともこの20年間は、安い時に投資し時間を味方につけるという投資手法が、日本株式市場において有効でした。

(野村證券投資情報部)

※画像はイメージです。

ご投資にあたっての注意点