決算を発表したJTやINPEX、キリンHDなどがランクイン

日本たばこ産業(2914)が1位にランクインしました。同社は2024年2月13日に決算を発表しました。2023.12期の調整後営業利益(AOP、為替一定ベース)は7,280億円となり、野村予想の7,339億円をやや下回りました。これは2023年10-12月期(4Q)の為替影響が主な要因で、大きな差ではありません。また、会社が発表した2024.12期のAOP予想は6,880億円となり、野村予想の7,840億円を下回りました。これは、為替の前提や高単価市場での販売見通しなどが野村予想と異なっています。

INPEX(1605)が3位にランクインしました。同社は2024年2月13日に決算を発表しました。2023.12期の親会社株主利益は3,715億円(日本基準)となり、野村予想の3,518億円を上回りました。上振れの要因は、探鉱費や売上原価、税金費用の減少です。また、会社が発表した2024.12期の親会社株主利益予想(IFRS:国際財務報告基準)は3,300億円となり、野村予想の3,839億円を下回りました。IFRSベースでは前期並みの水準となっており、原油価格の下落や円高などの影響を、一部権益の売却などでカバーする計画です。

キリンホールディングス(2503)が4位にランクインしました。同社は2024年2月14日に決算を発表しました。2023.12期の事業利益は2,015億円となり、野村予想の1,959億円を上回りました。上振れの要因は、医薬品子会社の協和キリン(4151)でした。また、会社が発表した2024.12期の事業利益予想は2,020億円となり、野村予想の2,017億円とほぼ同水準でした。協和キリンにおいて、事業損失となっている英オーチャード・セラピューティクスを連結化する予定ですが、他事業の増益でカバーする計画です。

東京海上ホールディングス(8766)が9位にランクインしました。同社は2024年2月14日に決算を発表しました。修正純利益(会社定義)は、5,203億円となり、国内外でのコロナ関連保険金の反動や海外保険事業の増益寄与で大幅増益となりました。会社は2024.3期の修正純利益予想を従来の6,550億円から6,900億円に上方修正しました。野村予想の6,550億円を上回る水準です。上方修正の要因は、海外保険事業での保険引受利益の改善や、自然災害影響の想定の引き下げなどです。

(野村證券投資情報部 デジタル・コンテンツ課)

(注1)画像はイメージ。
(注2)各種データは2024年2月19日時点。

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