本日の株式市場

前日の米国株式市場引け後にエヌビディアが発表した2023年11月-2024年1月期決算が実績、会社見通しともに市場予想を上回りました。生成AIに 関連する半導体製品への需要が急増していることが改めて確認されました。

これを受けて、日経平均株価は、245円高の38,508円で取引を開始し、後場寄りにかけて、上昇幅を拡大する展開となりました。セクターでは、東京エレクトロンやアドバンテストなどの半導体関連銘柄の上昇が目立ったほか、指数寄与度の高い値がさ株も連れ高となり、日経平均株価を押し上げました。後場寄りで38,962円を付け、1989年12月につけたザラバ高値を34年ぶりに更新しました。

香港ハンセン指数などアジア株式市場が総じて堅調なことに加え、為替市場が1米ドル=150円台で推移したことも追い風となり、過去最高値を更新する前日比836円高の39,098円で本日の取引を終了しました。

チャート分析の観点からは、史上最高値更新は通過点か

日経平均株価は、2024年2月22日に終値で39,098円まで上伸し、1989年12月高値(38,915円)を超え、約34年ぶりに史上最高値を更新しました。

足元で中長期上昇局面を形成中だと考えられますが、今回の上昇倍率は1.58倍であり、過去の長期上昇局面(①~③)のうち、最も低い上昇倍率(②:1.6倍)と同等の動きに留まっています。

尚、前回(③)の上昇倍率である1.9倍を2022年3月安値に当てはめると46,962円と試算されます。

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(注1)直近値は2024年2月22日時点。(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(注3)日柄は両端を含む。
(出所)日本経済新聞社データ、各種資料より野村證券投資情報部作成

超長期の観点で見ると、日経平均株価は2010年代からチャート上の強気シグナルが複数(下図:①~③)みられており、数十年単位の長期上昇局面に入っていると考えられます。

コロナショック時(2020年3月安値)を除き概ね5年線を下支えに上昇傾向となっており、1989年12月高値(38,915円)更新を通過点として、先行き上昇傾向が継続となることが期待されます。

(注1)日次終値データより月足チャート作成。直近値は2024年2月22日。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 
(出所)日本経済新聞社データより野村證券投資情報部作成

(チャート解説:野村證券投資情報部 岩本 竜太郎)

ご投資にあたっての注意点