海外市場の振り返り

7日の米主要3指数は、揃って続伸しました。パウエルFRB議長が上院での議会証言で、利下げ開始に必要なインフレ鈍化への確信は遠くない将来に得られると、発言しました。6日の下院での議会証言同様に、年内の予防的利下げ開始が妥当とする姿勢が示され、FRBのタカ派化への警戒感が後退しました。米長期金利が低下したことで、成長期待の高いハイテク株を中心に上昇しました。中でも、アナリストが目標株価を引き上げたエヌビディアやマイクロン・テクノロジーなど半導体関連株の上昇が目立ちました。

相場の注目点

日銀の3月金融政策決定会合(18-19日)に市場の関心が集まっています。7日に労働団体の連合が発表した傘下の労組(労働組合)の賃上げ要求が、平均5.85%と前年の同4.49%を大幅に上回ったことで、賃上げの動きが加速していることが確認されました。日銀の3月での政策修正への期待が高まり、ドル円相場は、約1ヶ月ぶりに1ドル=147円台へと円高が進行しました。3月15日には、労組が経営側から受け取った回答の第1回回答集計結果が公表されます。引き続き、春闘における賃上げ動向が注目です。

本日のイベント

本日は、日本の2月景気ウォッチャー調査、米国では、2月雇用統計が発表されます。2月雇用統計では、非農業部門の雇用者数の増減に加え、近年のインフレの主因とみられているサービス価格への影響が大きい平均時給の伸び率の動向に注目が集まります。

(投資情報部 澤田 麻希)

(注)データは日本時間2024年3月8日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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