海外市場の振り返り

11日の米国株式市場でNYダウは小幅ながら反発しました。一方、S&P500指数やナスダック総合指数は下落しています。米国時間12日に発表される2月の米消費者物価指数(CPI)に対しての警戒感から朝方は軟調に推移しましたが、その後徐々に下げ幅を縮小していく展開となりました。

相場の注目点

11日に発表された日本の2023年10-12月期実質GDP成長率(2次速報値)は前期比年率+0.4%と、1次速報値の同-0.4%から上方修正されました。今後の国内景気、株式市場の動向を見極めるうえで注目されるのが、3月の日銀金融政策決定会合です。短期的には3月会合あるいは4月会合において、マイナス付利撤廃を決定するかに注目が集まりますが、今後の国内株式市場を占ううえでは、2024年中の利上げの有無などマイナス付利撤廃後の金融政策も重要です。15日には2024年春闘における第1回集計結果が連合から発表されます。日銀の政策運営を左右する国内物価動向や賃金動向への注目度が今後さらに高まっていくと予想されます。

本日のイベント

本日発表される米国の2月CPIは前月比+0.4%、コアCPIは同+0.3%と市場では予想されています。雇用統計などを受けて足元では利下げへの期待が徐々に回復しています。FRBは既にブラックアウト入りしており、3月FOMCに向けた不透明感が強まる中、米CPIの結果次第ではボラティリティーが高まる可能性があり注意が必要です。

(投資情報部 大坂 隼矢)

(注)データは日本時間2024年3月12日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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