海外市場の振り返り

15日の米国株は、主要3指数が揃って続落しました。3月ミシガン大学消費者信頼感指数は76.5と予想(76.9)を若干下回り、1年先期待インフレは3.0%、5~10年先期待インフレは2.9%といずれも前月から変化なしとなりました。期待インフレが高止まりとなるなか、インフレ圧力が根強いとの見方はFRB(米連邦準備理事会)による利下げ開始時期の後ずれ観測につながり、米10年国債利回りは上昇、株式は売られました。セクター別では情報技術が指数の下げを牽引した一方、公益やエネルギーが相対的に底堅さを維持しました。

相場の注目点

今週は主要国の金融政策会合が集中する中銀ウィークとなります。特に注目度が高いのは、19日(火)の日銀会合の結果発表と植田総裁の会見、20日(水)の米FOMCの結果発表とパウエル議長の会見です。日銀関係者の発言からマイナス金利解除観測が強まる一方、米国では先週発表された2月消費者物価指数(CPI)が予想上振れとなったことで米利下げ期待が一段と後退しています。金利予測分布図(ドット・プロット)で当局者の利下げ回数の見通しが修正されるのか、また会見でパウエル議長が今後の政策についてどのような見解を示すのか注目されます。

本日のイベント

米国では3月18日~21日にかけて開催されるNVIDIA主催の世界最大級のカンファレンス「GTC2024」初日に、フアンCEOのスピーチが予定されます。半導体株や生成AI関連の持続性を占ううえでも発表内容は注目されます。

(投資情報部 引網 喬子)

(注)データは日本時間2024年3月18日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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