海外市場の振り返り

18日の米国株は、主要3指数が揃って上昇しました。18日夕刻より始まるエヌビディア(NVDA)主催の世界最大級のカンファレンス「GTC2024」を前に、次世代AI(人工知能)への期待が高まりました。また、アップル(AAPL)がアルファベット(GOOGL)の生成AI「ジェミニ」をiPhoneに搭載するため交渉中と報道され、AI関連の需要拡大が業績を押し上げるとの見方からハイテク株が買われ、相場を押し上げました。さらに、中国の1-2月鉱工業生産が前年同期比+7.0%と市場予想を上回ったことが、世界経済にポジティブと受け取められ、市場心理の改善につながりました。しかし、FOMCの開催を19日~20日に控える中、米10年国債利回りが一時4.34%と、2月下旬以来の水準に上昇し、米国株は次第に上値を抑えられる展開となりました。

相場の注目点

本日は日銀の金融政策決定会合の結果発表と植田総裁の会見が予定されています。市場では、マイナス金利政策の解除、イールドカーブコントロールの撤廃、上場投資信託(ETF)の新規買い入れ停止の織り込みが進んでいますが、日銀は市場への影響を考慮してハト派的(景気への配慮を重視)な姿勢を示し、債券・株式市場などへの悪影響は限定的になるとの見方が優勢です。米国では20日にFOMCの結果発表とパウエル議長の会見が行われます。市場では政策金利は据え置かれるとの見方が大勢です。今会合では四半期に一度公表する経済や金融政策の見通しに注目が集まります。

本日のイベント

日本では日銀金融政策決定会合の結果発表が12時頃、植田日銀総裁の会見が15時30分に予定されています。また、米国では2月住宅着工・建設許可件数、ドイツでは3月ZEW景況感調査が公表されます。

(投資情報部 坪川 一浩)

(注)データは日本時間2024年3月19日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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