海外市場の振り返り

ドイツのDAX指数は5連騰となり、今年3月1日にかけての8連騰以来の連騰記録となりましたが、米国株主要3指数はそろって下落し、外国政府当局との摩擦が懸念されたテクノロジー株を中心に下げました。米国の2月新築住宅販売件数は前月比-0.3%の66.2万件と、市場予想の同67.7万件を下回りました。FRB高官発言が相次ぎました。アトランタ連銀のボスティック総裁は、先週22日(金)に発言した今年の利下げは1回にとどまるとの見方を繰り返し、新たな情報はありませんでした。一方、シカゴ連銀のグールズビー総裁は年内3回の利下げを見込むと述べたものの、FRBのクック理事は、インフレの減速に時間がかかるとして、利下げに慎重な姿勢を示しました。この様な発言を背景に、金利上昇が株価の重石となりました。加えて、中国が政府のコンピューター関連における米国製半導体やサーバーを制限するとの報道からインテル、AMD、マイクロソフトなどの株価が下落し、更に欧州委員会がアップルやアルファベット、メタ・プラットフォームズが競合企業と公平な競争環境を確保せず、デジタル市場法違反の可能性があるとの調査を開始したとの報道も株価の下押し圧力となりました。

相場の注目点

米国株市場が下落し、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の日経平均先物も下落していること、また、特に重要な経済指標が予定されていないことから、本日の日経平均株価は軟調に推移する可能性があります。

本日のイベント

日本では8:50に2月企業向けサービス価格指数が発表されます。引け後、15時に2月の工作機械受注の発表があります。米国では、3月の消費者信頼感指数が発表されます。

(投資情報部 小髙 貴久)

(注)データは日本時間2024年3月26日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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