海外市場の振り返り

26日の米国株は、主要3指数が揃って続落しました。買い戻しの動きから反発して始まり、その後も前日比プラス圏で底堅い推移が続きましたが、主力ハイテク株の下落が投資家心理の重しとなり、終盤に下げに転じました。米国の経済指標では、2月耐久財受注が前月比で1.4%増と市場予想(同+1.1%)を上回った一方、3月カンファレンスボード消費者信頼感指数は104.7と、事前予想に反して前月から若干低下し、3月リッチモンド連銀製造業総合指数は5ヶ月連続のマイナスとなりました。

相場の注目点

先週3月18-19日の会合では日銀が17年ぶりとなる利上げに踏み切り、マイナス金利を解除しましたが市場ではすでに次の利上げのタイミングが焦点となっています。今年10月、早ければ7月の追加利上げの可能性も意識されるなか、今週は27日の田村審議委員講演と28日の「主な意見」(3月日銀会合)の公表が注目されます。一方、米国では経済のソフトランディング(軟着陸)期待が根強く、米連邦準備制度理事会(FRB)が年央に利下げを開始するとの期待が相場の下支えとなっています。インフレ動向を見極めるうえで、29日の米国の2月個人消費支出(PCE)物価指数が注目されます。

本日のイベント

本日は田村審議委員の講演が予定されています。田村氏は日銀政策委員9名のなかで最もタカ派的とみられています。そのため、追加利上げの材料を探ることになりそうです。また、海外では豪州の2月消費者物価指数の発表が、南アフリカでは中銀会合の結果公表が予定されています。

(投資情報部 引網 喬子)

(注)データは日本時間2024年3月27日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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