(注)画像はイメージです。
本日の動き
本日の日経平均株価は前日比25円高の38,880円で取引を開始しました。前日に米国株市場でエヌビディアが7%上昇し、日本でも半導体関連株に買いが入り一時日経平均株価は300円近く上げ幅を広げました。前場の取引時間中に、安達日銀審議委員が熊本の金融経済懇談会で挨拶を行い、国債の購入の段階的な減額が望ましいという趣旨の発言がありました。市場には日銀が近い将来に国債買い入れの減額や追加利上げに踏み切るとの思惑が広がりました。これを受け債券が売られ、新発10年物国債利回りは12時台に前日比0.040%高の1.070%となり、12年半ぶりの水準となりました。金利上昇が相場全体の重石となり、日経平均株価は下げに転じました。金利上昇が利ざや改善につながるとの見方から、銀行株が一時的に上昇したものの、その後は勢いを失いました。後場に入ってから株価は下げ足を強め、銀行株指数もマイナスに転じ、日経平均株価の大引けは前日比298円安の38,556円で本日の取引を終えました。新発10年物国債利回りも引け間際に一段上昇し、最後は1.075%まで上昇しました。
本日の市場動向
ランキング
本日のチャート
(注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。
(出所)Quickより野村證券投資情報部作成
今後の注目点
米国では31日(金)に4月個人消費支出・所得統計が予定されています。コアインフレ率が予想以上に鈍化すれば、市場で7月会合での利下げ開始予想が高まる可能性もありそうです。
(野村證券投資情報部 清水 奎花)