(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

5日の米国株式市場で、NYダウ、S&P500指数、ナスダック総合指数の主要3指数は揃って上昇しました。S&P500とナスダック総合指数は史上最高値を更新しました。5月のISMサービス業景気指数は53.8と市場予想の51を上回り、前月から上昇となりました。新規受注は予想を上回る一方で雇用項目はやや市場予想を下回りました。加えて、この日発表された5月ADP雇用統計は市場予想の17.5万人を下回る15.2万人の増加にとどまり、インフレ高止まりへの懸念を後退させる結果となりました。これら経済指標の結果を受けた米国金利低下に加え、AIに対する成長期待がこの日も引き続き好材料視され、半導体株が相場をけん引しました。

相場の注目点

5日に発表された日本の4月毎月勤労統計は、現金給与総額が前年同月比+2.1%と3月(同%+1.0%)から加速しました。しかし、共通事業所ベースの所定内給与は同+2.1%と3月から横ばいに留まり、春闘の影響を明確に確認するには不十分な結果であったと言え、6月利上げの可能性は低下したとみられます。6月の日銀政策決定会合の焦点は、国債購入減額の詳細と7月会合に向けた利上げ期待を維持するコミュニケーションがとられるかどうかです。本日は日銀の中村審議委員の講演が予定されています。

本日のイベント

本日は、ECB金融政策理事会の結果が発表されます。その他、ユーロ圏の4月小売売上高、米国の4月貿易統計、週間新規失業保険申請件数の発表が予定されています。

(投資情報部 大坂 隼矢)

(注)データは日本時間2024年6月6日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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